好きにさせてよ。

好きにさせてよ。

偏食な趣味を、つらつら綴る。字圧強め文字のブルドーザー。可愛い連中/モーニング娘。など

いつものえがお #ちびまる子ちゃん展 #りぼん展

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ちびまる子ちゃん展が終わるまでに書きたかった。行けないんだけど。りぼん展には行くつもり。

 

 

さくらももこの訃報は、人生で耳にした訃報の中で最も辛かった。私が生きてきた数十年の中で、青天の霹靂という言葉を初めて使う機会だった。こんな悲しいことに使いたくなかった。

なにせ、急すぎて困るのである。
(あ、ところどころキートン山田さんで脳内再生してくれて構わないよ。)

 

さくらももこは、ずっとずっと長生きして私に楽しい年老い方を教えてくれると信じていた。なのに、こんなに早くにお空に行っちゃうなんて、私も誰も思ってなかったのである。

 

「鼻血を出して皆に介抱されている子ってカッコいい」という訳のわからない憧れを抱いてしまい、鼻血を出すために躍起するまる子に私は憧れた。*1

バカ、嘘だろ、と思うじゃん。まる子が誰も見ていないところでうっかり鼻血を出してしまって誰にも介抱されずに惨めに終わるというちゃんとしたオチまでついているのに。それでも、私はまる子になりたかった。
いや、まる子が叶えられなかった「鼻血を出して皆に介抱してもらう」夢のバトンを私が受け継いでやる、くらいに思っていた。まさか、あのまる子だって、平成になってから勝手に後継者が現れるとは夢にも思っていないのである。鼻をかむときは、それはそれは念入りにかんだ。

 

結果として、なぜか鼻の粘膜が異常に強くて花粉症にもご縁のない私は今でも鼻血が出ていないし、こういう女に限って弟はやたら鼻血が出やすくてすぐ介抱されていたりしたのである。

何の苦労もせず寝ながら鼻血を垂らすほど鼻の粘膜が弱い弟に、もはや八つ当たりに近い羨望を抱いていたとは、さすがに介抱していた両親にはカミングアウトできていない。情けないにも程があるからである。

 

初めて食べた回らないお寿司は、子どものとき祖父に連れていってもらった。

本当は、目の前に貼られた「時価」という文字に感動しなくてはいけないはずなのに、やれローラースルーゴーゴーを買っていないから私は安心だの、やれ玉子巻きを一番最初に食べて寿司屋の腕を見なくちゃいけないだの、邪念ばかり抱えながら縮こまって食べた。

友蔵とは比べ物にならないほど堅物で怖かった祖父に、なんとも失礼なことをした。でもまあ、隣にいた父(回る寿司に行けば上機嫌で羽を伸ばして山盛り食べる)も縮こまって食べていたから、我が家のお財布事情ではそれで正解だったかもしれない。

 

何せ、日常にまる子がいた。そういえば、というレベルではなく。

背後霊くらいの距離で、「とほほ、高いお寿司の味もわかんないなんてあたしゃ情けないよ」と耳元で言ってきそうな距離で、私のそばにいた。

 


ひろしの言った「大人になるってのは自転車に乗れるってことなんだ」という言葉はわかるようでわからなかったし、丸尾くんが暴れて「うおーったあああ」と絶叫したときにクラスメイトが「ヘレンケラーかよ」と突っ込んだ意味も当時は理解していなかった。*2


百恵ちゃんやリンダがどれほど凄い人なのかちっとも知らなかったし、ビートルズずうとるびは結構本当に大人になるまでどっちがどっちか怪しかった。オノ・ヨーコにはそんな低レベルなことイマジンできないだろうし、山田くんに私の座布団を持っていってもらうしかない。あ、3年4組のほうの山田じゃないじょー。

 

玉ねぎ頭のクラスメイトも、お抱えの執事を連れたクラスメイトもいない。タイプの違うヤンチャイケメン二人組なんていれば女子は大盛り上がりなんだろうけど、はまじよりも全然面白くない男子がゴロゴロと群れているだけだった。

誰も卑怯じゃないし、誰も胃腸が弱くない。掃除当番でうるさい子はいるけど、あんなに大きく鼻提灯は膨らませてくれない。影でそれをクスクス笑う子もいない。

 

わかっていないこともたくさんあったし、親近感があっても自分の日常との類似性はなかった。

なのに、まる子はそばにいた。

ショックなことがあれば、一緒に顔じゅうに縦線を垂らしてくれた。ちょっとずるいことを思いつくと、いつも隣で「あんたもあたしも賢いんじゃない?」とニヤニヤしてくれた。それをやんわり「駄目だよそんなこと言ったら」と止めてくれるたまちゃんもいた。


さくらももこは、そうやってたくさんの私たちのいつもの生活に入り込んだ気がする。

普通だったら自分の中だけにとどめておくような小さなエピソードや失敗、喜びに、愉快なオチをつけてくれる不思議な妖精みたいな存在。それが、ちびまる子だった

 

プサディとの友情やたまちゃんとのタイムカプセル、お姉ちゃんのノートに「バカ」って書いたこと、校庭で捨て犬を世話した話、お父さんとお母さんがくだらないことで離婚騒ぎを起こしたこと、びっくりするというかおこがましいというか、「そんな漫画を読んだなぁ」という気分ではない。「そんなことあったね」の方が近いのだ。

要するに、例えば私は南の島に行ってもないくせにプサディに会ったことがある気がするような、「私」の実体験の中にちびまる子のエピソードがある、そんな感覚なのだ。

 

この感覚のすり替えというか、とても自然な侵入みたいなのは、さくらももこ自身が書いたエッセイを読んだ後も度々起こる。


友蔵と違ってロクでもないジジィが死ぬときのエピソードなんか、もしもちょっと遠目に(客観的に)あのエッセイを読んでたら「いくらなんでも祖父のXデーにそんなこと思うなんて」と不謹慎に感じるかもしれない。けれど、さくらももこの感情が心にするりと入り込んだ私からすれば抱腹絶倒のエピソードが目白押しなのである。


睡眠学習枕という、わかりやすいほど怪しくてうさんくさい機械に、幼稚園児レベルの下ネタ*3を吹き込んだ父の話なんかはもう忘れたくても忘れられない。

その第一声のことを「バージンボイス」なんてえらく艶っぽく名付けるもんだから、枕が記憶されられた下ネタ*4の頭の悪さが際立って仕方ない。壇蜜の吹き替え声優がジミー大西だったらそれだけで笑うだろ、みたいな対比なのである。

 

そんなこんなで、どこまでがさくらももこの書いた話でどこからが私の思い出なのか疑わしい人生を歩んでしまった。


だから、実はさくらももこのエッセイの中でも、彼女が母になってからの書籍はまだ全部読んでいない。意図的に、である。


私が子どもを産み、育てることになったときに、彼女のエッセイと一緒に歩みたかったからだ。

さくらももこは、あまりに日常を豊かに描きすぎる。

他の人なら見落とす「クスリ」とする場面を、零さず拾い集めてくる。そんな人だから、きっと前途多難になるだろう私の子育ての場面でも、ちゃっかり隣にいてほしかったのだ。そう思うと、私って超エゴイストかもしれない。

 

それがどうした。さくらももこが53歳なんて若すぎる歳でお空に引っ越してしまった。

清水の次郎長に、お前さんはまだちょっと早いなってつっかえしてほしかったよ。あたしゃ。

 

訃報を知ったとき、早すぎて私の人生までお先真っ暗になった気分だった。

子育てを終えた後は、しっかり「クソババア」になってもらって、「近頃の若いもんは」なんて呟いた途端にしっぺ返しをくらうようなオチをつけてもらって、老人ホームにいる年寄りに「彼は喉をつまらせるくせに餅ばかり食べたがる男」とか「あの人は中森明菜ばかり大声で歌う女」とか、いろんなキャラクターを発掘してほしかった。

 

そして、「あたしゃいよいよ死ぬのか、まあでも楽しかったねえ」と言いながらニコニコ幸せに死んでほしかった。その辞世の句代わりのエッセイを読んでニヤニヤしながら、私もいよいよかと老人ホームの入居手続きを済ませたかった。そんなバカなことを勝手に、でもちょっと本気で夢見ていた。エゴイストも極めるとやたら設定がやたら細かい夢を見るようだ。

 

それくらい、私にとってさくらももこは人生に欠かすことのできない人だった。漫画家というジャンルではなくて、私を構成する大きな要素として、欠かせない人だった。

 

さくらももこが描いていない世界を歩くのは、ちょっとだけ怖い。どうやって笑おう、どうやって楽しもう。そんな気持ちが心の片隅にある。


でもまあ、なんとかなるんだよな。今までの作品を思い出せば、きっと。

 

苦手な人も心の中でキャラクターみたいにしちゃって楽しくしちゃえばいいし、ショックなことが起きても凹むんじゃなく次のコマには消えてなくなってる顔の縦線で済ませちゃえはいい。

子育てをする頃に、残されたさくらももこ作品を読んでケラケラ笑ったら、そのあとはニコニコ笑顔で時々失敗する我が子をうんと可愛がればいいや。


さくらももこなら、きっとそうする。

クリームソーダソーダとアイスクリームの間のしゃりしゃりが美味しいんだよね、と言ってくれる彼女だったら、きっと小さな幸せやいつも通りの笑顔をちゃんと大切にする。

 

さて、その前に、我が子がいない自分の人生設計をどうするか考える方が先である。

 

りぼん展が待ち遠しい。

 

 

 

 

先に書いたりぼんへの想い出。小花美穂推し。

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普段はこんなブログ書く人です。

 

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*1:確かコミックでは本編ではないエッセイで紹介されているエピソードで、アニメではまる子のエピソードとして放送されていた。

*2:今思えばクラスメイトのツッコミのレベルが高すぎる。

*3:うんこちんちん

*4:うんこちんちん

反抗声明―ずっと聴きたいアカシック中毒曲―

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反抗します。

 

※「大切なお知らせ」を読んだ後に勢いで書いた記事の供養なので大変お口が悪いです

 

アカシックは、いつかその名でアップデートすることを辞める。

山田康二郎という、最高に優しくて最高にお茶目で最高にMC必死で最高にドラムとコーラスが上手くて最高にアカシックの楽しいお兄さんとしての役割を果たしてくれた素晴らしい人物が脱退する。そして、それを機にアカシックの活動は区切られる。
理姫と、奥脇達也と、バンビの3人が作る新しい集合体になる。そのとき、アカシックという名前から3人は脱皮する。新しい名前になって、新しい世界に出ていく。

 

嫌だ。
絶対嫌だ。
絶対絶対絶対嫌だ。


いつまでもしつこくSNSで、ブログで、実生活で、アカシックが好きだと言ってやる。タイムライン更新しないでって言われても更新してやる。マジで。
アカシックってバンドがまじで良くてね、こんなバンドがまだ世の中に知られていないなんて本当社会って全然5Gどころじゃないと思うわけ。解散?2019年10月26日にするんだけどさ。もうそんな区切り無くしたいほど、最高に良いバンドなの。知って。まじ聴いて。最高だから。歌詞は私たちの心臓だし、曲は私たちの血液なの。女でいてよかった、生きてて良かった、音を聴けて良かった、本当にそう思えるの。

 

新しい3人の集合体を応援しない訳じゃないの。むしろ全力でかかっていくの。今わたくし月野にこは「自称アカシックについて一番多くブログを書く女」だけど、これからは「自称〈理姫達也バンビ新バンド名〉について一番多くブログを書く女」になるの。
でもさ、前者の肩書きも捨てないよ。アカシックが最高にイカすバンドだってことは過去じゃないもん。今聴いても未来で聴いても好きだもん。楽曲の良さ何にも変わんないもん。だから聴くし広めるし。良い?

 

という勢いで作ったプレイリスト。
これ聴いて突然エモくなったり、あー横浜と大阪のラストライブ見たいけど見たくないってなったり、むしろチケット争奪戦真っ最中なんですけどこんなブログ書かないでよあんたの文がどんなに稚拙でもバンド名見るだけで泣くでしょ!?ってなってるあなた。

 

聴いてさ、好きな気持ち肯定してさ。そんで、あなたの周りのだれか、フォロワーでも友達でも恋人でも家族でも良いけど。アカシックは良いバンドだ!ってこと、広めなさいよね。康二郎がアカシックの活動を振り返ったとき、1秒も後悔しないバンド活動だったと思えるよう、全力で好きな気持ちとファン増やしなさいよね。わかった?

 

まあ要するに中毒性高い曲プレイリスト。および私の反抗声明。以上。

 

 

沼に堕ちてしまえ

 

music.apple.com

 

CGギャル


私を崖から突き落とした曲。船越英一郎片平なぎさもいなかったんだ、助からないに決まってんじゃん。偶然にもMVも崖から理姫ちゃん落ちてるね。私信かな。んな訳ないな。
ブリッブリのベースリフから始まる怒涛の言葉責めみたいなメロディ、「チュープリ」「激ヤバ淫ら」「ガチでプリチーな命」など香水を瓶ごとぶっかけたみたいな甘さと衝撃の合わせ技な歌詞。それでいて「本当の気持ち教えて お利口さんにしてるからずっと」ってまあ。あなた、なんていじらしくて素直になれなくて可愛いギャルなの?バトルモードな演奏に飲み込まれて、沼に堕ちてしまえ。

 

 

ヨコハマクール


ギャルはそのまま鬱陶しさと気だるさと焦燥を抱えて朝帰りする。「復讐なんかしないわ 仕返しなんかしないわ フラれていないから」ってまたあなた。どうして私たちのみっともない失恋の仕方知ってるの?未練なんかないフリしてべったべたに未練残してる女の最後、あっけらかんと歌わないでよ。乾いた悲しさに泣いちゃって、くだらない朝に戻るのに溜息しながら沼に堕ちてしまえ。

 

 

秘密のデート


男の抱く幻想の「女」、私の生き方である「女」、違うから困るんだよね。「来て来て あやとりしようよ」ってそんな馬鹿な。狂ってる。*1「ウルトラ酔っちゃったよん」って言わなきゃあなたの好きな「女」になって口説いてもらえそうもない、痛い痛い恋心。うわ、わかるってとき。あるよね。ありすぎるよね。悪い男にダメな私。ああ、強い酒持ってこい。
猟奇的な愛と自己嫌悪の深さを味わって沼に堕ちてしまえ。

 

 

スーパーサマーライン〜消えたはずのセレブのあいつ〜


いきなり真っ正面から正統派爽やかノスタルジーが来るんじゃなくて、悪酔いして苦しかった夜が明けたときにふとやってくる。そんな夏。はい、こういう変化球好きな人は手を挙げて。*2
歌詞のおもちゃみたいな可愛さがぎゅーっと胸を締め付けて、歩くようなテンポに刻まれるリズムが私たちのときめきを表す。スイカバー買いに行きたくなって沼に堕ちてしまえ。

 

 

オールドミス


はい、そこそこ年齢重ねてしまって自分に自信を失い始めているそこのあなた。集合。
ふんわりと気品があって、美しい情景を描きながら、押し付けがましくない私らしさ、誇り、芯の強さ、内面の麗しさ、全部見せてくれる。あなたはあなたのまま美しくあれば良いのと教えてくれるように。
言葉のセレクトがいちいちセンス爆イケ。どうなってんの。ああ、理姫さんと一緒なら売れ残ったオールドミスで良いわ、と思うほど沼に堕ちてしまえ。

 

 

うたかたの日々


「白い朝の 白いシーツに
ダイブしてもまだ
街道裏の あの灯りは
消えないんだよ おやすみ」
ああもうこの歌詞だけで好きな気持ちが抑えられない。表現力おかしいでしょ。ずんずん落ち込んでいくような、深海のような暗い世界に沈んでいくような、そんな世界にぽつりと私たちを連れていく。静かに苛立つ気持ち、遣る瀬無さ、虚しさ、ああもう私たちの心だこれは。この紫煙みたいなうだる気分に浸ったあの日を思い出して沼に堕ちてしまえ。

 

 

ブラック


8ミリフィルムくらいバズっても良いんじゃない?ってくらいアカシックofアカシック
「浮気したら」という仮定に対して、「半殺しか全部壊して飼い殺しにするから」と断言する。愛は狂気であり凶器。そんな人に、胸キュン必至メロディで「愛おしくって抱いてあげる 夢ん中にいてもキスしてあげる」と言われる破壊力たっぷりの愛情。狂喜で乱舞。パスポート持ってこい。
「いつか棄てられるなら あたしは好きにやるわ」って自信のなさと覚悟の決め方が超かっこいいのに超切ない。愛は憎しみと隣り合わせだということに気づいて狂って愛おしくなって沼に堕ちてしまえ。

 

 

ロマンス


するりと忍び寄る不穏な激情。妖しい夜、危ない私。安全な恋なんてあるの?私が傷つくことのない、妄想通りの恋なんてできるの?この歌からそんな問いかけを受けているような気分になる。
次第に強くなる歌声が張り裂ける心を示すようで、不穏さはどんどんと増えていく。めんどくさい私たちって結局こういう言葉をもらわないと共感なんてできないの。「最終電車の隅に座って」夜に紛れて消えたくなる日に聴いて沼に堕ちてしまえ。

 

 

エンジェルシンク


音も言葉も全部が私を泣かせるために存在するのかという程に泣かせにくる曲。最初聴いたときは心臓に穴が開いたと誤解するほどこの曲のことしか考えられなくなった。このブログで散々アカシック好きアカシック最高アカシックを聴けって騒いでるけど、私の一曲を選べと言われたらこれかもしれない。*3

「あのね 数えれば いくつも終わりがあった」って冒頭からずるい。愛をいくら語っても、この歌は終わる必然性があった恋の話なのだ。辛い。苦しい。そんでもってさ、終わりが「さよなら いつか」なんだよ?終わるしかなかった恋に向けるその言葉、えぐいほど涙で歌詞カード濡れる。確約のない「いつか」という言葉で締めくくるほど決別を選んだ愛を目の当たりにして沼に堕ちてしまえ。

 

 

夢遊


「好きにならないで」「嫌いにならないで」が同時にやってくる、適切すぎる心理描写。そうなんだよ、好きだし嫌いなんだよ。
絶望に瀕し、別れを受け入れられない、受け入れたくない感情に苛まれる様子。酷なくらいに、生々しいくらいに、そんな本当の姿がぎっしり詰め込まれてる。
理姫さんの歌い方が、絞り出す弱音とか、張り詰めた孤独とか、倦怠感とか、ぜーんぶごっそり洗い出す。終わりを知らないアウトロが、その気持ちに更に畳み掛ける。止まらない涙に気づかないまま沼に堕ちてしまえ。

 

 

 

反省します。

 

「大切なお知らせ」で心が沈没した後なので本当にお口が悪いブログです。すみませんでした。

でも、好きな気持ちとか好きなところとか何一つ嘘がないなぁと思ったのでやけくそで載せました。はっはっは。

 

もうね、いつでも言うよ。アカシックを知ってくれ、って。ファンで一番諦めの悪い女で良いわ私。それでは!

 

 

 

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他の記事

 

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*1:その誘い文句で来てくれるのは野比のび太しかいない。

*2:月野は挙手した。右手を高く、高く、天井に届きそうなほどに。だがしかしキーボードが打てないので呆気なく下ろした。

*3:鶺鴒と決勝戦をしたい

こども心にリボンを結んで #りぼん展

 

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こどもの世界に溶け込むファンタジー

 

www.ribon-ten.com

 

あんまり漫画を読まない大人になってしまった。それはそれで私にとって自然な流れだったんだけど、お母さんにりぼんを買ってもらってわくわくするスーパーからの帰り道に戻りたいなって時々思うときがある。

 

あの頃、私はりぼん、なかよし、ちゃおのどれを読んでいるか友達と話するだけでも楽しかった。
世界一平和な支持政党の表明だった。


私は、「りぼんっ子」と名乗りながら、友達に時々セーラームーンカードキャプターさくらを読ませてもらうような子ども時代を過ごした。今になって考えるとセーラームーンカードキャプターさくらを同時期に抱えていたなかよしってとってもファンシーで、時代を動かした漫画雑誌なんだな。けど、私はお母さんに「1冊にしなさいよ」と言われたので2冊は買わなかったし、りぼんを選んだのも自分の意志だったからそれでいいの。

 

りぼんって、ファンシーとかミラクルとか、そんなキラキラしたものばっかりじゃなかった。
本当に起きそうなこと、夢の中で起きそうなこと、手の届きそうなものと届かないもの、どっちもぎゅっと詰まってた。
じゃなきゃ岡田あーみんとかさくらももこがのびのびできなかったんじゃないかな。


距離の近い漫画雑誌だったなというのは、大人になってから「ああ、これりぼんで読んだ気がする」って日常とシンクロさせる機会の多さで気づいた。
そう思うと、こどものときからちょっとおばさんくさくて「あんた見てるとちびまる子ちゃんを思い出すのよ」ってよく言われていた私に一番りぼんがあっていた気がする。ちゃおとなかよしが隣に並ぶ陳列棚から、頑なにりぼんを選んだあのときの私は必然だったんだな。

 

GALS!の寿蘭は、連載開始早々に援助交際する綾を殴り「自分で肉を切り取って売ってみろ」と説教していた。渋谷というより、どちらかと言えば大阪ミナミが似合いそうな台詞なんだけど、あんな筋の通し方をしてくれる寿蘭は次元を超えて私たちのカリスマだった。
あと、これは絶対言っておきたいんだけど「どーせ最初は仲の悪い男の子とくっついてハッピーエンドなんだろ?」という予定調和を、割と早めにぶち壊してくれたのが超良かった。おかげで、なんの邪推もすることなくストレートにキャラクターの直向きさを見届けることができた。

 

種村有菜は、少女漫画界を背負って立つ超人的画力を持っているのに、なぜか脱線して「ちょっと!稚空!えっち!そんなことしちゃダメ!」という展開に持ち込みたがる。でも、それが少女漫画を読む世代の背伸びしたいマセガキ心に火をつけたのは否めない。
あんなにずっと一緒だったフィンが…とか、都は実はずっとジャンヌの正体を…とか、今思えば先が見えすぎているんだけど、乙女心をかっさらう才能が豊かすぎてそんなことどうでも良くなる強引さがあった。まぁ、前述のセーラームーンカードキャプターさくら、そして神風怪盗ジャンヌの三作は、少女漫画のドラゴンボールみたいな存在というか、「これが王道のあらすじですから」と轍を作ることで後出の漫画家を困らせたと思う。

 

ご近所物語はあまりに作風も画力も他を威圧していて、連続ドラマを見るトキメキとファッション雑誌を覗く緊張感が同時にやってくる破壊力だった。ちょっと、年上のお洒落なお友達みたいな、他の漫画とは違う気配が漂いすぎていた。だから、りぼんとマーガレットの中間の立場になるCookieという新雑誌で「NANA」を連載し始めたときのほうが、矢沢あいに関してはしっくり来た。真似できないりぼんのリーダーは矢沢あいだ。

 

もう語り出せばキリがない。君色思い」とか「笑顔のゲンキ」とかあの時代のSMAPが好きなのは言わずもがなチャチャと姫ちゃんのせいだ。グッドモーニングコールには「もし私が上原くんと同じ部屋なら」って妄想を抱く癖に、マーマレード・ボーイとミントな僕らには「そんなバカな展開あるもんか」と思いながらついつい引き込まれたりもした。兄とか弟とか言われると急に妄想しなくなる不思議。

 

そんなことをつらつらと書いているといろんな甘酸っぱさが思い出される。どれも好きだなぁ、楽しかったなぁと目移りしたくなる。なのに、どうしても一位を譲らない漫画がある。

 

こどもの窓から覗くおとな

小花美穂著、「こどものおもちゃ」。

 

あらすじは語り切れないけど、実は重いテーマのフルコースだった。


父子家庭のギスギス、教師をゆする生徒、学級崩壊といじめ(今ならスクールカーストと呼んで良いような要素もあった)、血のつながらない母娘、子どもを捨てる実母、芸能生活と学校生活の両立の難しさ、ファンからの嫉妬、少年犯罪、後遺症の葛藤、精神的なショックからくる感情表出の困難。


ネットで調べていると「途中のシリアス展開で子どもがショックを受け…」みたいなこと書いているサイトもあったけど、全然途中からシリアスだった訳じゃない。ずっと話題は重かった。
実紗子ママが頭にリスを飼っている(観葉植物に乗り移ってうんこしているという現実的な話にお腹かかえて笑った)とか、眉毛ボーン、下まつげボーンの鼻血ブー君(今でも顔濃い人見るとこのフレーズが出てくるから本当に困る)とか、紗南と羽山の周りにいる人が個性で喧嘩している超人だらけだったせいでダメージやわらげていただけだと思う。

 

こどちゃがなかったら、紗南と羽山がいなかったら、おとなの世界に足を踏み入れるのが怖かったかもしれない。


この漫画は、子供部屋で読む絵本じゃなくて、窓から見える部屋の外だった。おとなの世界の縮図だった。


産みの母親に捨てられ、育ての母親に「本当の母親を見つけるために有名になれ」という理由で子役になっただなんて過去を感じさせないほど眩しい笑顔の紗南。

母親を早くに亡くし、父親や姉とうまくいかない反動で学校のイジメのリーダーになってしまう影の中にいる羽山。

太陽と月という表現だと安っぽいのかもしれないけど、本当に紗南は世界を照らしていたし、羽山はその紗南の光を浴びて新月から満月になっていった。

 

あの羽山の成長を見ていると、子どもに暴力的なゲームはさせないとか、不適切なものは見れないように携帯を設定しておくとか、「あらかじめ」子ども向きにしつられた教育は、なんか勿体ないなとさえ思ってしまう。


どうせ、嫌なことはあるの。辛くて乗り越えられないこともあるの。そのせいで、ちょっと悪い方向に人間が傾いてしまう日もあるかもしれないの。でも、紗南は笑ってんの。ちちくりマンボウきゅーとか、ハーイサムデースとか、もうずっと笑わせてくるの。

そんな姿を見て、私たちは窓の外に広がるおとなの世界も「なんだかんだやっていけるのかも」と思って成長できるの。
人生で一番不安定な「こどもとおとなのあいだ」を一緒に歩いてくれた、それがこどちゃだったの。

 

今でも、ニュースを見て小森くんを思い出すことはあるし、風花みたいな親友がほしいという憧れも抱いている。
直澄くんみたいな(ちょっと間違えているくらいの)真っすぐさで生きていければいいなと願うこともある。
ちゃんと一人ひとりが生きていた。主人公だけの世界じゃなくて、皆「こどもとおとなのあいだ」の中にいて笑おうとしているキャラクターばかりだった。とっても大切に、こどもを描いてくれる漫画だった。

 

 

私は大人になっちゃったけど、クズな生き方して紗南に「クズもちにしてキナ粉つけてペロッと食ってやる」とか言われないかな。羽山にチョップされないかな。そうやって不安になったら、大人をちゃんと叱ってくれる二人のことを思い出すようにしているの。

りぼん展、早く行きたいな。

 

 

追伸

さくらももこの話を本当はもっと書きまくりたかったんだけど、彼女は私の人生に関わる人だなと思ったのでまた後日。

 

 

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普段は漫画のことではなく音楽のこととか書いているアラサー女です。

 

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これが限界です。私はアカシックがずっと好きです。(別ブログへの移動あり)

lovelydayswithakasick.hateblo.jp

 

 

こちらのブログは、良いものをおすすめしたい!という気持ちがあるので内心を打ち明けるブログを別に作って転載することにしました。

 

 

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熱闘モーニング娘。′19 おすすめ10

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ロッキン行けなくて家で休みの日に甲子園見ているしょぼくれアラサー女が、ロッキン前に予習してほしいモーニング娘。′19の曲をリストアップしておきました!

 

暑苦しいメンバー紹介


今のモーニング娘。′19は高校野球の強豪校みたいなアイドルです。
伝統、イメージ、プレッシャー、色んなものと闘う暑苦しい戦士たち。

 

去年、1万人規模のステージで入場規制をかけて大成功を収めましたが、今年はさらに規模を拡大して最大ステージ、グラスステージへの降臨決定。背負うものがデカい。


なお、去年は40分のステージをほぼMCなし11曲ぶっ続けでやりきり、「体力オバケ」と評されました。
充分に伝統を引き継ぎ、さらに進化する能力を持っています。
もう書くだけで暑苦しい紹介ですね。

 

見ておくべき主力メンバー

(本当は11人書きたいけど我慢するので全員は最後の過去記事のリンクへどうぞ)

 

石田亜佑美


「体力オバケ」って聞いてファンの9割7分は「石田のことだな」と思う。それくらい異次元。
一塁打を猛ダッシュして二塁打に変え、さらに盗塁して三塁に出塁し、スライディングでホームインするアイドル。
むしろ打ってなくても代走とかでマウンドにいる気がする。それかベンチで人一倍声出してる。
インタビューでこんなこと言う。(もう何なら記事タイトルが最高に好き)

www.tokyo-sports.co.jp

www.tokyo-sports.co.jp


「いま映像を見返しても、私の顔が怖いんです。(中略)“オラついて”(威圧的になって)います。」
「去年より10分増えて、50分のステージになるんですが、実は体力面では心配してないんですね。」


この人は絶対期待を裏切らない。あのBABY METALの刺客SAYAMETALと双璧を成した女なだけある。

 

譜久村聖


キャプテン、3番。繊細バントから豪快ホームランまでなんでも軽く打てる。にこにこホームインする。
色っぽい湿っぽい年齢不相応な22歳なのに、なぜか熱くて攻めるタイプの攻撃も得意。
汗のかき方が本当に高校球児なみなんだけど、それすらも「水も滴る良いみずき」
小田の危機(後述)に伴い、この人もたぶんオラついてる。めっちゃ筋トレ動画あげてる。

 

佐藤優樹


推しびいきごめん。でも書くしかない謎のメンバー。
「とりあえずベンチ入りさせたし代打くらいで使ってみるか」という役割からなぜか「なんかよくわかんないけど打率良いから5番打ってみる?」と言われた女。「イレギュラー」とはこの人のこと。
打てる球種は多くない。めっちゃ三振かいきなりホームランか。でもなぜか歓声が上がる。
煽り番長が「グラスステージ」とちゃんと言えるのか心配。グロスステージ、かかってこい」くらいの間違いはいつものことなので大きなエラーではない。

 

小田さくら


今年のロッキンはこの人が主役。
なにせ、頸椎椎間板症で休養している彼女が復帰するかどうかという点で、既に物語は始まっているのだ。
もちろん、4番バッター、強打の小田。「打てない4番なんていないでしょう?」くらいのこと平気で言う。
そして打つ。かっ飛ばす。ホームランを見慣れるという怪奇現象が起こる。
もし休養の話がなければ、ファンもロッキンの開催前に「おめでとうモーニング娘。!ロッキン成功!」と祝ってしまっていたかもしれない。
だからこそ、彼女が心配でたまらない。かっ飛ばす女だからこそ、無理せず今後のために休む勇気も欲しい。
大船渡みたいなドラマが待っている今年のロッキンは、小田が出て快勝しても、小田を休ませて他のメンバーで全員野球しても、あなたは歴史の目撃者。
皆で祈ろう、#小田いじに

 

ひとまずメンバー紹介はここまでにしておくけど、去年ロッキンで娘。を見た他界隈のヲタク友達が帰ってきてから「まりあんらぶりん可愛い」ばっかり言うので牧野真莉愛ちゃんは加えて注目してほしい。

 

 

私的プレイリスト


ハロプロサブスク参入してくれなくて新規娘。、アンジュ、J=Jファン取りこぼしている残念っぷり発揮してサブスクで聴けないのでYouTubeで再生リスト作ってみました。よければそちらとあわせてどうぞ。

www.youtube.com

 


①わがまま気のまま愛のジョーク


まだ10代の女の子たちに合いの手で「愛されたい!愛されたい!」と叫ばせるつんく♂のメンヘラリズム炸裂曲(褒めてる)
相変わらず乙女心がわかりすぎる歌詞。「女の子の本音」なんてどうやったってねちっこくなりそうなのに、天を仰ぐような高揚感を生み出す奇想天外な曲。
サビ終わりに小田、譜久村、佐藤が三者三様に愛を叫ぶのが痛快。そのストレス発散具合は例えるなら聴くパンチングマシン。グラスステージの数万の観客よ、是非とも彼女たちの暑苦しさを愛してやってくれ。
牧野真莉愛ちゃんのあまりに男前な「セイ」で煽られてびっくりすることもお伝えしておく。

 

②What is LOVE?


「たった一人を納得させられないで
世界中口説けるの」
これを青空の下で聴くことができるだけで、ロッキン参加者は人生の勝ち組です。壮大な愛がごり押しの歌。モーニング娘。相手が地球規模であるほど燃える戦士たち。多幸感が止まらないつんく♂ポジティブEDMの頂点。
フォーメーションという武器を研ぎ澄ましたコンサート必勝曲。
佐藤優樹がどんな狙撃をしてくるか指を咥えてお待ちあれ。

 

③One Two Three


つんく♂EDMを軌道に乗せた切れ味抜群のダンスナンバー。テンポのいいAメロ、フェイク、加工ボイスなど歌割も個性に応じたモーニング娘。ならではの偏り。
「ちょびっと」「ぱりっと」「もちょっと」のような癖のある韻の踏み方、「おと」「めは」「いつ」「でも」と区切り過ぎる歌割も曲の味わい。
未だにYouTubeのコメント欄が「この曲でハマった」「今でも聴いている」の嵐なのが、正真正銘の怪物曲の証。
結構この曲歌割あるのになんらダメージを負わない石田亜佑美がどれだけ体力オバケか見ててください。

 

④浪漫~MY DEAR BOY~


ちょっと時代を変えてみる。
モーニング娘。に案外あるようで少ないストレート球。「あなたが弱っても 私が守るわ」の勇ましいスタンスを存分に味わってほしい。
ヒーローが颯爽と救いに来てくれた安心感を与えてくれる、「ええ塩梅」のナルシシズム
ロックフェスにばちこーん!とハマるはずなので是非ぶちかましちゃってほしい。
野中美希の流暢すぎる英語はこういう大舞台で使ってください。


⑤ここにいるぜぇ


「ぇ」をつけるだけでハロプロだなってなる。歌うだけにとどまらず題名に書いちゃう。
遊び心のある歌い方、間奏のお祭り騒ぎなど、クセというクセをここぞとばかりに見せつけておきながら「Break through 自分をブチ破れ!」という奮起のさせ方が力強くてギャップがあってたまらない。
2002年発売!?嘘!?ってくらい余裕で聴ける。
グラスステージみんなをお友達にできる曲。明るいのに泣けるタイプの曲。全員で暴れまくろう。
なお私はこの歌でちょける13期ちゃん大好き。


⑥青春night


ファンクなのにスラッとした雰囲気もあって今のモーニング娘。たちによく似合うナンバー。
森戸、佐藤を前に据えて小田、譜久村、野中が強固にバックを守る。可愛い差し色の横山。ラップでやっとオラつく石田。周りでは牧野、加賀、生田、羽賀の足長とか美形とかが揃いすぎるメンバーが華麗に舞う。多分'19最高のフォーメーション。(特に譜久村聖がラップするとこんなに良いんだ…という感動がすさまじい)
歌詞が全然「青春」っぽい若さがない。むしろ人生指南。だけどそれが、(私のように)アイドル慣れしていない人間を引き込む沼への入り口だったりする。

 

⑦I surrender 愛されど愛


こちらもありそうでそこまで多くないバキバキロック。感情が崩壊して狂気の沙汰みたいに思えるが「最低最悪but好き」など、言っていることはサマーナイトタウンから変わってない。古き良き娘。魂とつんく♂ロック融合体。
現在の'19メンでの曲の中では、歌割が割と良い感じに分散しているので推しメン見つけるのに重宝する歌でもある。
振付がヘドバンっぽかったりする。ここで歌わずいつ歌う。
羽賀朱音、数万の聴衆を殴りつけてこい。


⑧自由な国だから


やりそうで怖い。MVが女子高生デスゲームじゃんとファンでさえ一抹の不安を抱いた曲。
狂気の沙汰としか形容できない。制服を着ても他のアイドルっぽくならない、なれない、ならなくてよい。
だがしかし、「国」の話なのに政治がどうとか絶対言わないつんく♂イズム。
むしろ「束縛はさせない 私は私よ」という主権の主張は、主人公を私だと信じて生きていていいよ、という私たちの大好物。
ラスト、二度の転調で地味にレベル高いことをしでかす。ナチュラルにえげつないのがハロプロ

 

⑨シャボン玉


こういう情念がモーニング娘。っぽすぎるし、同じハロプロからロッキンに出たアンジュルム、juice=juiceにはないモーニング娘。の個なのかもしれない。
代わる代わる女の子が恨みつらみを叫ぶ、ある意味演歌
数万人の観衆を前に「なのに、どこ行ったんだよーーーーーーーー」と叫ぶ執念を是非期待したい。
フォーメーションフォーメーション言うとりますけれど、普通に頭ぶんまわしてなりふり構わず暴れて歌うのもかっこいいのよ。

 

ブレインストーミング


これはいちヲタクの願望。
かつてのリーダー道重さゆみが卒業公演で足をつってしまい、その場から動けなくなるハプニングがあった。
一度は道重を残し、予定通りに中央ステージに移動して踊るメンバーたち。
しかし、次期リーダー譜久村聖が機転を利かせ、この「ブレインストーミング」の曲アウトロで道重のもとに駆け寄った。そして、2人でのデュエット曲を隣同士で歌うことができた。*1

この出来事から5年、場所は当時の卒コン会場よりも広いロッキンのグラスステージ。
4番小田さくら、復帰できるかどうかの瀬戸際。復帰できたとしても、万全とは言えないかもしれない。
そんなとき、こんなフレーズが聴こえてきたら心臓握りつぶされちゃうと思うんです。

 

「普段通りしてれば
褒められるタイプ
賢く生きようじゃないか
最初の難関を」

 

オーディションからずっと高い水準の歌唱力で1人駆け抜けてきた小田さくら
これほどまでの危機は彼女の経験になかったかもしれません。
そんな彼女が、このフレーズを受けて、高らかに歌うのです。

 

「見得を切れ」

 

痺れる。ちびる。その場で泣き崩れてモッシュで踏み潰されて砂塵となる。
小田さくらが復活してこの咆哮したら、おそらくファンから死者が出る。

 


とまぁ、ここまで書いて「え!?もう10曲!?無理!あれもこれも書いてない!」ってなったので番外編再生リストも作りました。
むしろこちらのがボリューミー。興味出たら聞いてみてね!

 

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追記

正解はこちらでした!

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普段こんなん書いてます。

 

 

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*1:フクムラダッシュと呼ばれている神事です

まず聴いてほしいアカシック10選プレイリストー横浜セレクションー

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本当はコフレの中に突っ込んでおきたい

 

同じことの繰り返しじゃいけないと思ったんです。


何が言いたいかと言いますと、アカシックが好きで好きでたまらないという思いを吐露し続けるだけではダメではないかと。もっと同じ沼にハマる人を増やしたいんだと。


そんな訳で、アカシック沼拡大大作戦。目指せ印旛沼*1

 

もう、はちゃめちゃに良いバンドだということは保障します。
魅力についてブログで先に読みたい人は私の過去記事も読んでください。
けどまぁ、やっぱりあなたを耳で確保したいんです。

 

本当は女心をここまで掴める曲のよりどりみどりバンドなんで、CDを百貨店の化粧売り場で売り飛ばしたり、婦人服の値段書いたタグと一緒にiTunesQRコードぶら下げたりしたいんですが、私は権力のない一般人なのでプレイリスト作りました。


夏の夜、横浜に向かう車の中で聴いて運転できないくらいテンション高ぶるプレイリストがテーマです。*2
歴代アルバムから少しずつ曲を入れてライブ感ある曲順を目指しました。愛の10曲。

 

 横浜コレクション

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エリザベスロマン

 

エリザベスロマン

エリザベスロマン

  • provided courtesy of iTunes

 


宣戦布告のドラムから始まる熱く饒舌な演奏、凶器みたいなメロディによって構成される、中毒性と疾走感が惜しみなく詰め込まれた曲。直球の辛辣さ、皮肉が終始映画のように語られる。
「悪意で溢れた女は闊歩の仕方を知らない」と言ってのけるのは、歌詞を書く理姫さんが弱さから這い上がる女の強さ、それを美しくしてしまう気品を携えて歌う人だから。

 

プリチー

 

プリチー

プリチー

  • provided courtesy of iTunes

 


アカシックの名刺。閉じ込められないほど詰め込んだ個性。「ティー」ではなく「チー」なのがこのバンドの茶目っ気。
恐ろしく「ピンク」で毒まみれの曲なのに、最後には爽快感が上回ってくる。
「雨上がりの虹のように 女の意地を 見抜いて」
こういう乙女心のチラリズムが快感。

 

ベイビーミソカツ

 

ベイビーミソカツ

ベイビーミソカツ

  • provided courtesy of iTunes

 
「奥脇達也」という男が曲になった感。歌よりも感情的なギターがオラつく
退屈さも不安も幻滅も、全部ひっくるめて恋心なんだという噓偽りのない表現。
生活の気配がする「ミソカツ」というたった一単語で、曲の世界は私たちの日常にすんなり落ちてくる。
切なさを生み出す正統派ポップロックは、奇をてらわずとも人の心は奪うことができると言わんばかり。

 

邪魔

 

邪魔

邪魔

  • provided courtesy of iTunes

 
技巧派リズム隊が黙っちゃない、聴く人すべてを覚醒させてしまう曲。
アスファルトに降伏してゴミになりました」、「骨を血を飲んでもあたしだけのものに出来ない」などフレーズで人を圧迫する。
病んでるなんてとんでもない、美しさを捨てないバランス感覚の良さもお忘れなく。

 

幸せじゃないから死ねない

 

幸せじゃないから死ねない

幸せじゃないから死ねない

  • provided courtesy of iTunes

 


アカシックの持つ、全ての女を受け入れてくれる強さは「死にたい」ではなく「死ねない」と歌うところに表れる。
曲中に登場する「高給取り/風俗嬢/ホスト狂い/キャバクラ嬢という人物像が仮に自分とリンクせずとも、愛を失う痛みと幸せへの枯渇は誰も無視できない肉声であり生きる意味。
絶望の足音のようなアルペジオから絶叫のアウトロまであっという間の衝撃。

 

ヨコハマカモメ

 

ヨコハマカモメ

ヨコハマカモメ

  • provided courtesy of iTunes

 


カモメが飛ぶ空と海の似合うアカシックの醸しだす、悲しみの暴風雨
「ケバい女」が吐露する本音、「港のブルー」「小説でしか見かけない気持ち」、すべてがあまりに横浜の街に似合いすぎる。
涙の味がするのはギターがあまりに私たちを責め立てるから。
このバンドの専売特許目白押し

 

 

女

  • provided courtesy of iTunes

 


優しくて甘い愛、女性としての誇り、しなやかな自信。
自分たちの世界を守りながらこういう歌が作れる才能は絶対に埋もれてほしくない。
歌詞のイカシタ女」がすべて音に反映されているようなシンクロ具合。
演奏の「よくわかっている感」が心地よい麻薬になってしみ込んでくる。

 

憂い切る身

 

憂い切る身

憂い切る身

  • provided courtesy of iTunes

 


大海原にダイブする瑞々しさ、一途の尊さ、永久への畏怖。
真摯な生き様を反映する透き通ったサウンドは世間のバンドイメージを覆す。
声に宿る決死の覚悟に鍵盤が追い打ちをかけてくる。
聴く人の好みを問わず心臓にダイレクトに届く衝撃作。

 

終電

 

終電

終電

  • provided courtesy of iTunes

 


ざらついたギターから始まる真骨頂。渾身の一撃、悲哀。
悔しさをこらえて乗り込む満員電車、酔いの覚める白けた気分、我慢できずに辞める禁煙。
そんな痛ましさに身に覚えのある人は、聴かないと人生変わるぜ。
のようにシンプルな言葉たちに油断してると泣かされる。

 


鶺鴒

 

鶺鴒

鶺鴒

  • provided courtesy of iTunes

 


最後に好きな曲ぶっこんでしまった。でも聴いてほしいんだよ、おねがいよ。
哀愁、後悔、茫然、寂寥、苛立ち、憂鬱、やるせなさ、いくつ感情搭載してんのさ。
それをあっさり枯れたお洒落ナンバーに美しく仕上げてしまう力量の恐ろしさ。
物語の中に聴き手を置いてきぼりにする歌詞は何度読んでも芸術。
フェードアウトしていくアウトロが私たちを恍惚の中に誘う。ギターとベースの駆け引きを一生聴いていたい。

 

8ミリフィルム

 

8ミリフィルム

8ミリフィルム

  • provided courtesy of iTunes

 


曲数を見てはいけない。私の中の10曲が何であろうと、これを差し置く訳にいかないんだ。言ったろ?「ライブ感ある曲順を目指しました」って。今からアンコールなの。


あまりに人の耳を仕留める能力の高いメロディは、JPOP全盛期の良さを感じさせる圧倒的強さ。
「誰とも結婚なんてしないでねさよならだけして」など、大人になったからこそ揺さぶられる歌詞の畳みかけが止まらない。
音楽は曲からという人にも、可愛くキャッチーなのに切実で巧みな歌詞を一読してほしい。
何が秀逸かって、ギターベースドラムキーボード、何一つ乱れも無駄もない演奏の精巧さ。早く天下とってくれ、アカシック

 

 

 

「終電」「幸せじゃないから死ねない」収録 『コンサバティブ』

 

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「プリチー」「鶺鴒」収録 『プリチー』

 

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「ベイビーミソカツ」「女」収録 『Dangerousくノ一』

 

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「8ミリフィルム」「ヨコハマカモメ」収録 『凛々フルーツ』

 

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「憂い切る身」「邪魔」収録 『エロティシズム』

 

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「エリザベスロマン」(アルバムは会場限定盤!) 『POP OFF』

 

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*1:日本一大きい沼です

*2:安全運転を心がけましょう。

ひねくれアラサーは何故つんく♂さんの書く地球と青春と人生の話に納得して泣いちゃうのか考える

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(注意事項)
短い文章ではない。昼寝したせいで夜中眠れなくなったとか、彼氏にドタキャンされてぼっちマック決め込んでるとか、だらだらこのままネットサーフィンするか雑誌を読むか悩んでるとかそういう人向け。

 

 

 

枯れアラサーにも受け入れられる青い春

世界一どうでもいいカミングアウトなんですけど、いかにも青春モノ!という雰囲気が私はなんでか苦手なんです。

 

青臭い恥ずかしさとか、むずむずしたくなる痒さとか、そういう感情を受け入れることに対する恐怖もあるし。
なんで若いときはあんなに純粋で輝かしい日々を送っていたのに、今ではこんなに枯れちまったんだろうという後悔もあるし。

 

あまりに理想的な青春モノの中にうっかり自分を投影してしまうと、せっかく綺麗な色ばかりだったパレットにドブネズミ色が紛れ込んじゃう気分になる。
だから私は青春モノと無縁で良いんです、今日もインスタントラーメンすすりながらYouTubeTwitterがお友達なんですって思っているんです毎日。

 

そう思っている私の、最近よく聴くお気にの1曲。


モーニング娘。'19『青春Night』(Morning Musume。'19 [The Youthful Night])(Promotion Edit)

嘘やん。
自分で言ってしまいました。

 

アラサーが突然モーニング娘。'19にドはまりしたことは以前書きました。ちょっと過激に。

 

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でも、すっごい不思議なんですけど、めちゃくちゃ曲を聴いているんです。
メンバーが可愛いとか推しが尊いとか、そういう感情を乗り越えて。


特に私は、歌詞が好きじゃない曲は自分のライブラリに入れないという(他人様からするとウルトラ聞く価値のない)ポリシーがあるんですが、モーニング娘。ちゃんは全アルバム15枚+諸々ちゃんと入ってます。
要するに、つんく♂推し。神推し佐藤優樹、二推し寺田光男

 

つんく♂推しになったことに自覚が芽生えて以降、記憶をさかのぼってみたんですけど、「皆が聴いているから」以外の理由で初めて「好き」って感情を私が抱いたつんく♂曲がこれなんですよね

 

その名も「青春時代1.2.3!」。
マジかよ。
むしろ私、青春モノ大好きやん。

 

そんなわけで。(あくまで私にとってはですが)つんく♂さんが書く「青春」「人生」「地球」まみれの歌詞がなんでアラサーの胸に届くのか考えてみました。
ちょっとだけ「青春」「人生」「地球」にたどり着く前に寄り道もしてみます。


※「つんく♂さんがどんな想いで書いていらっしゃるか」というよりも、「私がどう受け止めたか」のお話だとご理解いただけますと幸いです。

※引用する曲が多いので脚注をご参照ください。

 

 

都合よくトリミングされていない「女の子」


つんく♂さん、本当いつも「この人日本中の女子会に飛び込み参加したり、JKのプロフィールで裏アカ作ってInstagramTikTokしたりしてんじゃね?」ってくらい女の子のことよくわかっているんですよね。
話逸れるけどつんく♂さんがTikTokしたら16ビート極めすぎてレベル違う動画になりそう。


この人、エスパーだなってしみじみ思う歌詞をいくつか。

 

凍てつく乙女心は
今日もネットで買い物をした
試合の予定ない勝負服
さらに凍りつく 明細書が来る*1

 

普通は、明細書のことまで書かなくて良いんですよ。可愛い可愛いアイドルなんだから。
でもやっぱり、ストレスのはけ口にネットで買い物しちゃったうえに多額の支払いを背負ったあの惨めさまでを含めないと「凍てつく乙女心」じゃないんです。クローゼットに眠る不戦敗のお洋服に諭吉を差し出す虚しさったら。

 

ハンバーガーかじりながら 街行く人を眺めてた
本当に笑っている子なんているのかな*2

 

なんてこった。カフェテラス流れるmusicぼんやり聴いていたらカモンカモンカモンカモンベイビーしちゃう可愛い某48さんとは違いすぎる現実っぽさ。
笑って歩く子を羨ましいと嫉妬するだけにとどまらず、「あの子だって心から笑っているのかわかんないじゃん」と言わんばかりに疑いにかかる自信喪失と傍若無人のコラボ。
そんでもってハンバーガー。肉上等、油上等。

 

なんかお洒落じゃないんです。
「何度か歩いた商店街」*3とか、「デリバリピザ いつも悩む LかMか」*4とか。


なんか辛気臭くて孤独なんです。
「みんなロンリーBOYS&GIRLS」*5とか「マンガを読んでごまかすのよ」*6とか。

 

でも、「綺麗」「可愛い」「素敵」「キラキラ」じゃない部分もちゃんと描いてくれるから、みっともないところもトリミング編集で消されないから、言葉が全部モノホンのものとして心に届く。枯れアラサーにも縁遠くない心当たりある「女の子」。

 

ちなみに、ハンバーガーの続きはこう。


ヘッドフォンから流れてる お気にの曲が繰り返し
この歌詞は私のこと歌ってる

 


超めんどくさい心の解読

 

感情って一色じゃないんですよね。つい忘れちゃうけど。
言葉にしたら「アンビバレント」、「ジレンマ」、「ジェラシー」ってところでしょうか。
ちなみに、「アンビバレント」は1つの対象に抱く相反する感情、「ジレンマ」は板挟みらしいです。雰囲気で現代文解いちゃう私のお勉強になりました。

 

私世代なら「サマーナイトタウン」*7「大キライ大キライ 大キライ大スキ」が語尾の吐息まで脳内再生できるでしょう。


なお、現代版では'19が「I surrender 愛されど愛」*8「最低 最悪 but 好き」と同じ気持ちをアップデートしてくれています。

要するにめんどくさい。ツンデレだねって言って受け止めてくれる人ならいいけど、普通は「お前重くて無理だわ」って言われそう。

 

また、曲をまたいで歌詞を読んでみると「大人になれば大人になれる」*9って言ったかと思えば「乙女はいつでもよしよししてほしい」*10なんて言ったりもしている。うーん、一筋縄ではいかない!超めんどくさい。でも、どっちも本当だから自分でも超めんどくさい。
なお、こういう感情のときは「言わないでも私のことわかってよ!」とか喧嘩しがち。難問。

 

去年のROCK IN JAPANで披露された現役ちゃんの勝負曲の1つ、まさにその名も「ジェラシージェラシー」には、こんなフレーズもあります。

「すごいね」なんて
そんなすぐ認めてやんない
(中略)
若いだけで羨ましいのに
難しいことサクサク出来ちゃうって

わっかっる。なんならこれ毎日思ってる。
あれ?いつから心の声って音声入力できるようになったっけ?

 

すっごいどうでもいい話に脱線するんだけど、同じ職場に超可愛いほんわか系同僚がいて「愛されて育ったらあの子みたいになるんだね」って言われていたのね。
それ聞いて、「じゃあ私はズタズタに傷ついて育ったからこんなんなんですね」とか自虐しちゃったんだけど、そのほんわか同僚と私の格差にも、要らないこと言ってくだらない笑い取っちゃう性格もほんと辛い。生きるのがヘツァ

 

見せたくないけど見てほしい本音の部分をごそっと描き出す脅威の表現。
こんな歌詞のオンパレードを読んでは、ひねくれアラサーも「あれ、つんく♂って私だっけ」と勘違いし始めるのです。

 

 

つんく♂レンズから覗く「地球」と「青春」

 

いや、違う。つんく♂さんは私ではない。


地球のことも私たちのことも大事にしてくれる、いわば人類の父なんです。
ここからがこの記事の心臓。

 

たとえば、反体制っぽい歌詞だったり、扇動的な歌詞だったり、そういうガチで地球や日本のことを大事にしてくれるロックな歌詞はいっぱいあるんです。


けど、なんか日常の自分と乖離している。そんなときもあったりする。
凄いと思う、行動的だと思う、大事だと思う。けど、うーん、みたいな。
行かなきゃいけないんだけどアレコレしてたら選挙行くの忘れちゃったや、みたいな。

 

でも、つんく♂さんの歌詞は「地球のこと大事にしよう」って気持ちを自然に与えてくれるんです。

 

やっぱりあなたがくださる元気
やっぱり誰もが求める元気
地球に流れる素敵な空気
ぐっすり眠れる平和が好き*11

 

これ読んで地球大事しよう、平和な世の中が良いって思わない人なんているの?


地球のこと、日本のこと、あなたと過ごす空気のこと。
規模の大きさで境目を作らない。全部同じ空間のこと。
恋愛のことだったり、自分のことだったりを歌っているときも、地球のことは切り離さない。


見ている範囲が、「でっかい宇宙」*12みたいにマクロだったり「この胸の中の空間ほとんど」*13みたいにミクロだったりする違いはあれど、大事なことはいつも一緒。顕微鏡の倍率を変えているだけで、核になるものは変わらない。


私がいる、あなたがいる、家族がいる、みんなも社長さんもwow wow yeah yeah*14できる地球。

 

この顕微鏡理論、実は「青春」と「人生」でも通用する気がするんです。
「青春」の一般的なイメージは、光を放つ不可逆な時間、汚されない時代。
けれど、つんく♂さんの書く「青春」は枯れアラサーにもちゃんと実像として見えて、触れることができる気がするんです。


青春Night
幸せってまっすぐ選ぶだけ
青春Night
幸せをチョイスできない
私はこっから脱出 Get away
(中略)
私の人生 エンジョイ!!*15
「青春」の青い、若いイメージからは想像つかない「幸せをチョイスできない」というフレーズ。
この曲では「若いから青春」「未熟だから青春」という描き方はされていないんです。ちゃんと幸せにたどり着きたい、大人にも存在する感情。
そんでもって「人生」が出てくる「青春」の1ページ。
「青春」が刹那ではなく「人生」につながるものになっている。

 

そんでもって、同時リリースの「人生Blues」*16はこう言っている。


人生って
ここぞっていう日があるんだね
前もってわかりゃいいんだけど


これ、「ここぞっていう日」が「青春」って考えても面白いですよね。
つまり、つんく♂さんの歌詞に出てくる「青春」は「人生の鍵になる一場面」っぽい意味でも読める。切り離されていない「青春」と「人生」。

 

「歴史刻んだ地球」*17も、「美人ぞろいのジャパニーズ」*18「世間を知らず街を飛び出しここで暮らす」*19のも、私が立っているところから地続き。


「この手が挑む元気な未来」*20「ひとりぼっちで少し退屈な夜」*21も、私の人生の一場面。
「地球」にも「僕らの先」にも「未知なる部分」*22があると重ねてくれる。隔離しない。


ナマで複雑な乙女心で、地球と人生と青春を大事にしたくなる歌詞を作ってくださるつんく♂さん。

なんかこんな歌詞を読んでいると、ひねくれアラサーでも人生ちょっと頑張ってみようかなってなりません?


ちなみに、私が冒頭に挙げた曲に、既にこの答えが凝縮していました。

 

明日がある限り
青春時代なんだよ!*23


周りがミニモニ。タンポポ派閥だらけだったのに、プッチモニのこの曲がめちゃくちゃ好きだと心酔した子どもの頃の私に教えてあげたい。
そのまま大きくなれよって。だいぶ生きるのがヘツァだけど。

 

つんく♂の曲で幸せになりたい!


モーニング娘。を改めて聞くようになる少し前、マツコ・デラックスさんがエッセイでモーニング娘。のことについて書いていらっしゃるのを拝読しました。


そのときは、なんでこんなにつんく♂さんの書く歌詞について熱いんだ、くらいで思考が止まっていました。

 

その後、私もつんく♂さんの書くモーニング娘。の曲を聞くようになりました。
そして、マツコ・デラックスさんとつんく♂さんが対談するとある番組を見ました。

 

 

対談中、マツコ・デラックスさんは「(つんく♂さんの歌が好きな人って)圧倒的に幸せじゃない人が多いと思う」とばっさり言いました。ご本人の前で。
今ならわかる気がします。でも、ちょっと付け加えとく。

 

つんく♂さんの書く曲を聴く人って、もしかして「幸せじゃない人」というよりも、「幸せになりたいんだけど、自信がない人」なのかも。私もそうだけど。

 

私、ダメなところいっぱいあるもん。
眠いときは眠いし、おなか減ったら何か食べちゃうもん。
恋愛一筋ならかっこいいけど、家族も好きだし。
地球も日本も好きだけど、政治っぽいことは詳しくないし。

 

そんな人に、届く言葉。寂しさや平凡な自分への悩みを無視しない言葉。

 

晴れの日があるから
そのうち雨も降る
全ていつか納得できるさ

人生ってすばらしい*24


ひねくれアラサー、この沼は抜け出せそうにありません。

 

 

 

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「かつて『オールナイトフジ』(フジテレビ系)に出ていた女子大生みたいに、古臭い顔をしている」ってマツコさんに言われていた少女が私の推しになったのは笑う。

 

 

 

 

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この記事読んで、私の謎の後ろめたい価値観にシンパシー感じたならこちらの沼も是非どうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:気まぐれプリンセス」。亀井絵里の破壊的可愛さが世界を救う1曲。

*2:なんちゃって恋愛」。高橋田中はこの年齢不相応な湿っぽさを出す職人。

*3:「Do it!Now」。宇宙のどこにも見当たらないキスがどうして原宿にあるのかずっと謎。

*4:「ザ☆ピ~ス!」。ハロヲタ選挙のたびにこの曲聴きすぎ問題。

*5:ここにいるぜぇ!」。馬鹿みたいにいつまでもかっこいい。

*6:One・Two・Three」。今の娘。の起爆剤

*7:私的に初期は守りたくなる安倍と不機嫌そうな福田の対比が肝。

*8:羽賀脱皮のための曲。

*9:タイトル同じ。佐藤生田石田の歌割が本人そのまますぎて狂おしく好き。

*10:One・Two・Three」。道重さんは加工されるために声帯を持った。

*11:「元気+」。美貴帝が「ぐっすり眠れる」って歌うミスマッチ感大好き。

*12:「でっかい宇宙に愛がある」

*13:「恋してみたくて」

*14:脚注いる?「LOVEマシーン」。DNAをゆさぶる怪物曲。

*15:「青春night」。森戸佐藤を先陣に置き、譜久村野中小田がどっしり構える19最高の布陣。

*16:MVはどうしてああなってしまったのか

*17:恋愛レボリューション21」。世代だからupdateがまだ馴染まない。

*18:「HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~」。新垣原曲も現役石田も味があって選べない。

*19:「愛の軍団」。鞘師の帽子姿が可愛すぎて悶える。

*20:「この地球の平和を本気で願っているんだよ!」。高橋はこのときの尖ったビジュアルがお気に入り。

*21:「I WISH」。後藤真希のフル稼働。

*22:「THE マンパワー!!!」。意味わかんない部分があるのは否めないけど17のまーさくが強すぎてもう何でもいい。

*23:「青春時代1.2.3!」。実は保田圭が黄金期メンの中でも相当好き。

*24:再び「I WISH」。辻ちゃん加護ちゃんの曲になったね二人とも幸せになってね。