好きにさせてよ。

好きにさせてよ。

偏食な趣味を、つらつら綴る。字圧強め文字のブルドーザー。可愛い連中/モーニング娘。など

#ハロプロ楽曲大賞 に2020年も投票しました

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さっくりとしか書けないのだが、最近ちょっと元気なくて。

567でも命に別状あるようなお話でもないので割愛しますが、とにかく今年は感想文の熱量が低めです(笑)それは楽曲を愛していないわけではなく、なんなら1位の曲とか聞いた瞬間論文一冊仕上げたいほどに大好きだと悟った曲なのですが。私にしては字圧がブルドーザーじゃない文章です。2020年中に上げておくべきかと思ったのでひとまず上げます。

 

あらゆるハロプロ(あらゆるハロプロってなんだ)を追っている訳ではない私ですが、順位をつけることよりも好きを表明することに狙いを定めた文章です。そこんとこよろしくです。

 

 

ちなみに、これが去年。

 

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で、私の好みが偏っているバカ子ちゃんなのはこれでお分かりいただけるかと。

 

 

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5位 ポップミュージック / Juice=Juice

youtu.be

麗しい歌唱力の超人たちが、あまりにも清々しいポップの極みを歌い上げる。「初めて聴いたのに妙に懐かしくて」「どうあれぐるぐるアタマに廻っている」とはまさにこの楽曲そのもの。再生回数を増すごとに、まるで昔からずっと親しんできたような気分を覚える。楽曲そのもののキャッチーさはもちろん、カバー曲に対してどこまでも真摯に向き合い、声質の違いがバランスよく楽曲にハマっていくJuice=Juiceだからこそ歌いこなせる1曲なんだろう。「鳩 Po Po Po」まで本気なところに、彼女たちの全力の魅力を感じさせてくれる。高木紗友希の「ちゅるちゅるぷにゅタピオカミルクティ」に意味なんか考える方がダサい。ひたすらポップが身体を揺らす高揚感と、歌声が染み渡る快感を味わうだけである。

 

もうこの曲って説明要る?聞いてたらヤバイことわかるくない???
と、早速投票コメントを考えるのを諦めかけた。論より証拠、投票よりポップミュージック。
「佳林ちゃんさんの卒業曲、つんく♂じゃないんだ…」という淋しさをハイジャンプで超えていく強烈な中毒性。
私はいつも歌詞の切れ端が気になっちゃったりなんかして大局観みたいなものを見失いがちなんだけど、こういうひたすら音楽を浴びるように楽しむ、という原点に返ることも大事だと再確認しました。
とはいえ歌詞も色々と考えられているというか、ただのポップじゃなくちょっと切ないポップなのがまた良いですね。

 

 

4位 好きって言ってよ / Juice=Juice

 

youtu.be

もちろん良い方の意味で裏切られたのである。なんとなく、令和のアイドルが歌うには古い感じがするのだ。消費にもちょっとした刺激にも慣れてしまった時代で生き急ぐ慌ただしい気配があるというか。Juice=Juiceというグループが、どこか現実離れした女の花園が似合う「選ばれし私達」じゃなかったら歌っていてもちぐはぐになってしまいそうな曲。それでいて、冷めた言葉の中から突然現れる赤裸々な本音たち。あざとく歌いすぎてもあしらうように歌っても上手くいかないであろう難しい感情表現を歌の中に落とし込める松永里愛・工藤由愛コンビの新人離れした威圧感ったら。2番ソロパート「くたくた」の4文字で大勢の人の記憶にしがみつく宮本佳林の凄みったら。

 

Juice=Juiceというグループは、地に足のついた庶民っぽさが(ハロプロの中では)少ないというか、どこか非現実的な秘密の花園にいるような女の子っぽさを感じることが多いのである。
モーニング娘。が未経験者歓迎の公立高校野球部なら、Juice=Juiceは私立女子高の新体操部のように思える。(だって実際に会ったことないでしょ?私立女子高の新体操部出身の人)2次元みと言っても良いのかもしれない。
そんな訳で、女の子の心を明け透けに書いたはずのこの曲だけど、どことなく感じられる何とも言えない古びた雰囲気が、Juice=Juiceに合うなと感心したんです。

 

 


3位 ミラー・ミラー / アンジュルム

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4:14の間ずっと最大瞬間風速が更新され続ける。メンバー全員の年齢がプラス5歳に見えてしまうファッショナブルなオトナっぽさと、ずっと何にも変わらずたった一人の誰かを待つ初心な気持ちが交差して完成する名曲。身体を揺らさずにはいられない洗練されたサウンドを背景に、歌詞は鏡越しに映る女の子の本能を切れ味鋭く暴く。すっぴんにされた臆病な本心はもっと生々しくて目を背けたくなる露骨さを持つはずなのに、どういう訳だかそのエグみはメロディーの軽快さに上手に包まれている。サウンドと歌詞のトータルコーディネートが卓越しているバランス感覚の良い楽曲を歌うのは、やっぱりアンジュルムしか居ないと納得する。
笠原桃奈氏の落ちサビ歌割「マスカラ落ちてる」は、年齢プラス5歳どころでは済まない。アイドルの成長曲線というよりは、ベテラン女優が品質にこだわる基礎化粧品を宣伝するときの貫禄に匹敵する。


私にしては珍しく、ほとんど「音楽」が好きで選んだ1曲である。(普段はかなり歌詞に偏ってしまう)
こんな最強シャレオツビート、どこのランウェイで流しても遜色ねえだろと強く思い込んでいる。
竹内朱莉さんの「サラッとなんでもこなしすぎてしまう」強みはこういう曲でめちゃくちゃ活きると思うし、前述した笠原オーラ桃奈さんとか伊勢ダークホース鈴蘭さんとかも「待ってました」と言わんばかりに出てきてくれるので、新メンバーさんを迎え入れてもこんな楽曲をもっともっとお待ちしております。

 

 

2位 あなたが選んだもの、あなたが選ぶもの / 和田彩花

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恐れることなく言うと、私は和田彩花さんを何も知らない。彼女が音楽界に、アイドル界にどんな革命を起こそうとしているのか。彼女の人生観がどれほどアンジュルムの後輩たちに影響を与えているか。彼女の学びがどれほど深いのか。何も語ることができない私は、ただの外野でしかない。そんな外野が、まるで初めて出逢う絵画から目が離せなくなるように、音楽に吸い込まれる感覚を得た。彼女の選ぶ言葉たちは、華美な装飾を好まない。夢見る15歳のような幼気さを残しながら、白黒淀んだこのグレーなシティで揺らぐことなく歩み続ける強さをさり気なく、しかし惜しみなく示してくれる。ネオンの中を自由自在に泳ぐように、彼女の細く甘く優しい声と母性と少女性を同時に感じさせる旋律が溶け合って浮遊する。受容も革新も妥協しない和田彩花という存在を世に知らしめるにふさわしい楽曲だと信じている。


2020年度「てめえやりやがったな」大賞です。推し(可愛い連中 奥脇達也氏)がハロプロ楽曲を作るとか私を狙い撃ちしすぎなのよ…いやでもこの曲は作曲者を知らずとも上位にいたはずなので許してクダサイ。
女の子の憂鬱さも気品を伴う覚悟もギターでかき鳴らし続ける奥脇氏だからこそできた名作だとしみじみ思うし、危うげな儚さをどこか匂わせる和田彩花さんとの素晴らしい化学反応が起きていると感動しているのです。奥脇氏はキャッチーとプリチーとデンジャラスとエロティシズムとプライドを合体させて音階にする天才なんだよ。

 

 

1位 KOKORO&KARADA / モーニング娘。'20 

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私たちは、作者の創意工夫や楽曲の壮大な世界観をただちに理解できないときに、己の咀嚼能力の無さを棚に上げて「スルメ曲」だなんだと呼んだりする。しかし、このスルメのように思われたが実は活きの良い鮮魚は、音楽的教養のない私にも咀嚼を待たずに衝撃として身体に入り込み、五臓六腑を痺れさせたのである。心電計の無機質な波形のごとく刻まれるEDMサウンドが曲の未来を希求する気持ちの高ぶりを表しながら、愛が大きく成長しすぎるときの不安を繊細に紡ぐ。あらゆる感情が骨の髄まで浸透して頂点に達したとき、血液も神経も入り込めない心の奥の奥を表現するようなドラムを排除した鍵盤中心の音が静かに残る。月並みな言葉で言えば、「こんな音楽を聞いたことがない」の一言に尽きる。Yes KARADA赴くまま「見ないフリしているかも」の歌詞を見返り美人の降臨にした佐藤優樹氏の感性にはただひれ伏すのみである。


これは、すぐにつんく♂さん曲を「スルメ」という感想で誤魔化してしまうことへの自戒である。なんか偉そうな言い方をしたけれど、この部分の歌詞を聞いたときからこの曲を1位にすることは決まっていたのである。

 

「一人でなんて(寂しすぎて)生きられない」

 

やっぱり私は、ひとりで生きられちゃうことを肯定したくないんだよ。(曲をディスりたいのではないんで、私個人の価値観の話だと思ってサラッと読み飛ばしてね)もしひとりで生きられるくらいの強さを持っていても、誰かと繋がって生きていたいんだよ。友達も少なくて限られた人たちとしか関わらない私でさえ、孤独は怖いんだよ。そんな私の急所をちゃんと見つけてくれたつんく♂さん、本当に本当にありがとう。こんな時代だけど、孤独を拒む勇気をくれて、本当に本当にありがとう。

 

 

 

推し大賞

 

「人間を敵するのは全然怖くないけど、、。地球を敵にしたら怖いと思うよ、、。」(原文ママ)こんなことを考え付くアイドル、いや、こんなことを考え付く人間、そうそうお目にかかれるもんじゃない。私たちが今瀕している危機を地球規模で考え、憎むべきは人間ではないと言われているようなそうでもないような、とにかくこの文章に出逢って以降コロナに対する怒りを鎮めることができるようになった。平和を愛する心を歌うモーニング娘。の曲を、誰よりも理解しようと努め、ソロ曲という挑戦に目を背けず歌い続けるあなたの言葉だから、私は救われたのだと思う。こんな時代が終わっても、ずっとあなたの活躍が私のお守りです。

 

 

誰?と書かなくてもなんとなく誰かわかるところが佐藤優樹さんらしいところなんだと勝手に思っている。


今年は不思議な一年だったので、「モーニング娘。佐藤優樹さん」ではなく「佐藤優樹さん」を見ている時間が結構ありました。

やっぱり不器用というか我が道で生きる貴女だけれど、その道には強い光が見えていたような気がしていて。バースデーイベントの達者すぎる受け答えとか、何かにとり憑かれたようにバラードを歌う姿とか、とにもかくにも例の「勝負の22歳」、もとい成熟した一人のオトナになるのも時間の問題なんだろうなと。無邪気に笑う少女らしさを残しながら、とんでもない完成形になる日も近い貴女を見守っていられることを幸せに思っています。とかなんとか真面目に書いたけど今年もやっぱり #だーまーはいいぞ

 

 

 

その他

 

今年からYouTube大賞があることをあろうことか知らなくて(笑)

恥ずかしながら、ひたすら推しが可愛かった動画をささっと選んだのでここでは載せません(笑)

 

あと、MV大賞も感想など書けず。

ただ、普段推してないBEYOOOOONDSちゃんの「ビタミン ME」に票を入れました。あれは他担もニマニマしてしまう秀逸なMV・・・。

 

来年はもっと字圧ブルドーザーな楽曲大賞を書きます。ではでは。 

 

 

 

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NEW ERAに私たちを誘うSixTONESの歌声の強み

すとのあしあと

 

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昨日の朝、レキダイイチイという文言を見て飛び跳ねたつきにこです、、、

こんなに巨大な界隈にお邪魔するの初めてなので沼落ちズドン以降ずっと緊張し続けています、、、


音楽の知識もヒアリング能力もまるでありませんが、SixTONESの歌声が良いという話をボソッとここでさせていただけますか。

 

 

youtu.be

 


11月11日は新しい建国記念日になりそうです。


今までの彼らにありそうでなかった曲調。
でもなんか無性に「SixTONESっぽい」。

「直球ドストレートのアニメ主題歌」「ジャニーズの楽曲」らしさを感じさせながらも、「新ジャンルに飛び込む果敢な挑戦」でもある作品。

壮大なロケーションを背景に描かれる、ありのままの6人のパフォーマンスの強さ。
デビュー以降の楽曲「Imitation Rain」「NAVIGATOR」との関係性を紐解きたくなる世界観。

オタク、この3分36秒について多分30時間程話せる。

 

…けど、さすがに30時間キーボードに向かい合うのは現実的ではないので、取り急ぎこの感想だけ残しておきます。

 

この歌割は誰が決めた、UNESCOか。


いや、この場合「歌割が良い」は「6人に平等に歌割がある」ことを意味しません。
3分36秒の間ずっと「この人がこのパートを歌うのが最適解」という歌割が続くことについて「歌割が良い」と申しています。
驚異の歌割選定。

 

そしてまた、その歌割の妙により6人それぞれの歌声の良さが煌びやかに輝いている。歌声のルミナリエ

 


あの、アイドル遠ざけているタイプの世間、先入観なしに「凄い歌唱力集団が魅せる楽曲」としてこの曲聞いてくれん?と思いを募らせて拗らせてしまいました私。

まあその後アイドルとしての深みにどっぷりズドンするけどな…というのは先に沼に堕ちた私の主観ですが。AhhhhhhHAHAHA

 

とりあえず「私なんでこんなに6人の声好きなんだ」弁論大会を独りでやります。

 

 

 

 

 

 

ジェシー

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ジェシーの話をするのって難しい。
事細かに言葉を述べようとする前に圧倒的存在感を感じさせる人だから。

 

不思議なのですよ。

 

包み込む/救う/牽引する/差し伸べる/指し示す/導くetc,彼の声を形容しようとしたときにこういう比喩的な表現や内面的な役割の話をついついしたくなる。

意味わからん程歌上手いんだよ?あれ?なぜ?

私は自己啓発セミナーでも開こうとしているのか??

 

SixTONESの歌と言えばジェシー京本大我の2トップじゃん。
でも、もし「エメティションレィンヌ…」とか「定時ダァ…」とか「Alright, Welcome to NEW ERA」を京本さんが歌うとなんか違う、ってなりません?
隣り合う二人の役割は、実は互換不可能なのです。

 

歌いながら語るような、諭すような、すべて抱きしめて受け入れるような、そんな壮大さと根拠を持つ歌声。
ストーリーテラー歌唱。歌う典礼儀式。
我が家の法事、全部ジェシーが般若心経唱えてくれん?


英語が堪能とか歌唱力があるとかの問題以前に、教祖、もといジェシーの声は説得力の具現化。

 

あと、SixTONESに対する褒め言葉として「治安悪い」があると思うんですけど、ジェシーの声って何にも治安悪くないですよね?むしろ優しさと慈愛と包容力のかたまりですよね?
芯が強くて丸みと温かさがあって、空間を彼の気配で充満させるような膨らみ方をする声質。

 

そんな、計り知れない大きなパワーがジェシーの歌声にある
その「圧」によって、時に優しく切なく私たちを救うように(ほら言っちゃうこういう言葉)思っちゃったり。
時に他者を寄せ付けないオーラを肌で感じちゃったり。

優しさと愛と勇気の化身でありながらギャングスターになれるジェシーという男。

 

グループもファンも全て巻き込んで君を世界の中心にさせてくれよと万人に言わせてしまいそうな歌声の持ち主こそがジェシーなのです。
そうだよ、間違いなく君がセンターだよ。


ジェシー渾身のフェイクで開幕するNEW ERA、最高が約束されてます。

 

 

 

京本大我

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ではそのジェシーの最高のパートナー、京本大我とは?という話になりますね勿論。

私は彼を「センター」ではなく「エース」だと勝手に認識しています。

 

彼の歌声は、彼のルーツや糧となった経験が私たちにも伝わる程溢れてきませんか。

 

最高にカッコいいアイドルを気取るような声、敬愛する先輩やアーティストを彷彿とさせるような癖、ミュージカルさながら高らかに歌い上げ、演じるときのような華麗さ。
私たちが欲している部分を見透かすようにアレンジを加えたり歌詞を変えたり(替え歌ではない)するナマの感覚。

 

自分がインプットした刺激をことごとく「アイドル 京本大我としてアウトプットしてる。自分が先頭で闘う矜恃がある。高貴なのに野心的。
漢気あるファビュラスアイドル。
声の響きは弦楽器のようにお上品なのに、昂ってがなりを入れてくれたりとか堪りません。

 

ずば抜けて華があって麗しいのに、逞しくて頼もしい。

それでいてあの高音域と安定感をお持ちの京もち。

 

こんな人グループにいたら背中をずっと追いかけていきたくなりません?痺れません?だからやっぱり、彼は皆を引っ張るエースなんだと私は力説したい。
京本大我はエースで先輩でアニキで漢なんだよ…

ぽわぽわ姫っ子みたいな方が第一印象だけど、タロのお兄ちゃんしてたり、ゆごに遠慮なく口悪いアニキきょもが私大好き…

 

 

ちなみに私は京本さんの歌について、日本語詞を歌うときの素晴らしさを推す。

 

全員滑らかに英語詞を歌える化け物集団なんだけど、京本さんが叙情的に日本語詞を歌うパートが合間に入る度に、その曲が持つメッセージ性がリアルになっていく感覚を抱く。
暗いステージの上、スポットライトが彼にだけ降り注ぐような鮮烈さ。
めちゃくちゃ滑らかに優美に歌うのに、言葉の重みがのしかかってくる。

発音の仕方なのかな?わかんない。有識者かもん。


ジェシーの声が漠然とした、だけど膨大で色彩豊かな世界を描くものだとしたら、きょもは詳細なタッチでその世界を鮮明にする声。あまりにも完成度が高い2トップのバランス。一生一緒にいてくれや、京ジェ…

 

世界に飛んでいってしまう日が来ても、日本語詞はガッツリ残してくれSixTONES

NEW ERAで京本大我に「何も怖くはないから」って歌われたら未来永劫私たちは無事に生き延びることができそう。

 

 

 

松村北斗

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毎度毎度「えぇ〜!?君の話が三番目なのかい!?」って言いたいわ。

相対評価でつけられた内申点くらい理不尽だよ。
君がセンターではないSixTONES、人財渋滞。

 

今日めちゃくちゃオラついてるなというのが実は一番わかりやすい男、松村北斗
生歌感がバシバシ伝わってくるのが大好きオタクなので私は歓喜です。

 

彼の歌には、感情表現がダイレクトに注がれてる。歌詞からガッツリ曲をとらえるタイプなのか?思考回路覗きてぇ。


その気概と色気ある声質、有り余る歌唱力が作用を起こし、こちらの感情まで脳震盪起こす勢いで揺さぶってくる。
ただ単に感情乗せて歌うだけだと、拳で殴りかかってくるような荒っぽい歌になりかねないんですけどね。それが松村氏の場合、品とか艶とか醸すの上手すぎる故に素手の拳感がない。

世界一色っぽい熱盛ヴォイス。

 

そんな灼けてしまいそうな程の貪欲さを抱く彼を、京ジェの「影」になるような下ハモに据えることによって生まれる声の厚み。ただの贅沢の極み。そしてそれがSixTONESの強さ。
ベーコンレタスバーガーのベーコン部分、角煮くらい分厚くありません?的な。いやまあ京ジェのハンバーグ2枚もステーキくらいゴツいんですけどね。
…と書いたところで私こんな例えしか出ないんかと落胆した。音楽のキョウヨウなど持ち合わせていなかった。

 

とまあそんな松村氏が今回は楽曲の肝を歌い上げる訳です。お得意のゴリッゴリ感情表現を用いて。
音が一旦鎮まる前の松村絶叫フェイク北斗に興奮しない人とかいるの?あそこだけ異様にフェス会場くらい気持ち沸くんですけど?

 

今までお上品でお高そうでシックな素材の手袋をお召しになっていたのに、突然その手袋を脱ぎ捨て血管浮き出た雄々しい手の甲が出てくるような…そして所作は美しいまま、情感たっぷりに。
彼からは、そういうIMPACTをはちゃめちゃ感じます。

 

 

髙地優吾

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最早今回「髙地優吾の話」がしたくて書いたと言っても過言ではない。

 

ニゾンやハモのとき、髙地の声はあまりに全体に溶け込む。
けれど、馴染みが良い彼の声は、例えばソロパートだったり2人くらいの歌割だったりすると突然その存在感がくっきりはっきりする。言葉の一つ一つにアクセントが付く。でも、決して曲に合わない強引な歌い方をしている訳じゃない。

 

優しいのにどこか掠れるような声の癖があって、甘くなりすぎない。それでいて一音一音が輪郭を持つ。
その声質が、ユニゾンとソロパートで違う役割を果たす。融和していく声と、記憶を残す声。なにそれ強くない?一人で二人分働いてますけど?

 

卵ですよ。皆さん。
髙地優吾の歌声とは卵なんですよ。
生地の繋ぎや揚げ物の下準備に必須でありながら、卵だけ料理のど真ん中に落としたらもうそれはワイプ芸が捗る最高の演出。(そのワイプも髙地が担当します)
主役も助演もこなす、我らがこよなく愛する食材。生活になくてはならない存在。
君はとにかく冷蔵庫に居れば良い。


ねーえーーーー私ーーー
さっき反省したところなのに人の声を食べ物で例えるの辞めれる?


話戻します。
事実、何故か髙地のパートは脳内にぽつんと残りやすい。
彼の代表作と言えば「愛が欲しけりゃ任せろLOVE」だと勝手に決めたのですが、彼が歌えば突然その歌詞が主役級に躍り出る。
声のエフェクトとか掛け合いのパート(NEW WIRLDのAメロとか)も似合う。耳に残るフレーズの天才。NAVIGATORのスーパー髙地タイムは神が用意した。

 

そしてまた、「ナマ感」の強いSixTONESにいながら、そのままの髙地優吾の歌い方なのが愛おしい。


感極まったらゴリゴリにアレンジメントしてくれる京ジェ+北斗ですが、そのバックに鉄壁のごとく構えてるんですよね髙地って。
髙地の「シンプル」な歌が個性になる不思議な集団だからこそ、「静」と「動」がきちんと出る。
楽曲の抑揚がドラマチックになる。でもソロでは黙ってない。優秀すぎる。


そんな万能ハマ番長が叩きつける「もう迷わない」「感じるまま」の力強さ。決意。
ついていきます、約束の場所へと。

 

 

森本慎太郎

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そんな髙地とは対照的に、甘々っぷり全開で「浮きかねない」のに境界線の上で絶妙にアクセントをつけるのが森本慎太郎なんですよ。

片手でバク転する人にも、島で落ちている海藻拾って食べる人にも全く思えない唯一無二の声質。


ちょっと舌足らず感もあって、歌い終わりの声をキュッと絞るような癖。
細かくリズムを刻むところや、自分のパートを一つ一つ大事に歌おうとする健気なところ。
彼こそがアイドルの模範解答ではないだろうか。*1

 

慎太郎のキャラメルボイスなソロパートだけ延々聞き続けると世界一幸せな虫歯になりそう。*2

 

とはいえ、キャラメルソースの原液をそのまま喉に流し込む訳ではありません。
何せ森本慎太郎が所属するのは、ジャニーズきってのワイルド大男たちの群れSixTONESなのです。


アイドルなのにいつもMV撮影の照明がやたらと暗かったりびしょ濡れだったりして、甘いマスクすらまともに覗かせてくれません。(パフォーマンスの上でのお話です)

 

そんな訳で、彼の声はいつも曲に変化をつける要所要所で「ええ仕事」してきたわけです。起承転結の「転」の人。

 

「NEW WORLD」でAメロ冒頭を歌いだせば、まるで背景はキラキラのスクリーントーン少年漫画のような爽やかさと潤んだ瞳のような煌めきを演出。
「JAPONICA STYLE」で「夢恋桜 ほら伝えるよ」と語りかえれば、荒野に満開のソメイヨシノが咲き誇りJAPANに太平の世が訪れる。


野性的なパフォーマンスの中にそっと甘い香りを漂わせるからこそ感じられる6人の余裕、色気、清らかさ、振り幅の広さ。この役割を担うストーンズプリンスは君しかいない…


そんな素晴らしいアクセントの男、今回はとんでもない武器を拵えて参上しましたね。

 

慎太郎のNEWERAノノノノノー出のオタク何人集める気だ。

軽快にはねるようなリズムの波に乗る、彼の甘い声質と流暢な発音。「ノ」だけでそんなに歌声って表情変わるの?と言わんばかりに、細かく、だけど滑らかに自分の声を魅せる。

 

I wanna I wanna I wanna say 君が最高

 


田中樹

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先に「ラップのパートではない田中樹」の話をさせてくれ(勝手に話してるくせに)


あまりに有名な偉人伝「女の子の服に香水を吹きかけておいて帰ってからも俺のことを思い出させる」*3を彷彿とさせる色気駄々洩れオンナ泣かせの歌声、鼻の下に人差し指を照れ臭そうに置いて少し控え気味に歌う仕草、実は京本さんの次に高い音域に強い歌唱力、切なそうに張り上げる歌い方…

 

 

君は音楽の神様さえも口説き落としたのか?

本当にしそうなのが怖い。


とにもかくにも「そりゃオールナイトニッポンサタデースペシャルのメインパーソナリティーになるよ」と大衆を黙らせる圧倒的声の良さなんですよ。
そこにキレる頭と語彙セレクトのセンスと大男飼育スキルと処世術まで持っているから無敵でしかないんですけど…まあこれは歌の話ではなく単に「推し大好き」話なので企画をなぎ倒さない内に本題へ戻ります…

 


そんな「俺に声帯がある限り俺に堕とせない人間はいない」と言わんばかりの歌声の持ち主。
耳で飲むアルコール度数40の酒*4

 

しかしこの男。その武器を出さないんですよ。
なんでかって?自明ですね。


それ以上に誇ることのできる完全無欠一撃必殺天上天下唯我独尊のラップがあるからですね。

 

ザラついていて刺すような質感の声、それでいて日本語も英語も入り混じる複雑な歌詞を難なく捌き続けるぱきぱきとした滑舌と発音、あまりに自由自在な裏声の使い分け、緩急のつけ方の差し加減の絶妙さ。
歌うだけでSixTONESのパブリックイメージを仕上げる強烈な存在感。

 

この超絶テクニカル田中樹を、NEW ERAでは楽曲開始25秒弱で早速体感できる贅沢さ。
いつも土曜日しか会ってくれない恋人が突然「今日月曜だけど、家行っていい?」って聞いてくるのと同じくらい眩暈します。*5

 

え?良いの?本当に良いの?
いつもだったらもっと中終盤に来るスーパー田中樹タイムを待たなきゃ…

 

と思ってたら来るんです。スーパー田中樹タイム。
月、水、金と会ったのに土曜日も普段通り来てくれるんです。


その男、凶暴につき
「手を離すな」と言われたのでついていけばいいのです。

これでまだ「作詞 田中樹」クレジットがカップリングに待ってるなんておかしいにも程がある。

 

 

 

 

 

ご清聴ありがとうございました

 

とりあえず6人の良さが乱獲状態なのでytff見るといいよ皆。

 

 

youtu.be


私みたいな非オタを、数か月前にNEW ERAへ道連れにしてくれてありがとう、SixTONES

 

 

 

うん、要約はこれ。


NEW ERA良いなー、、笑


ボヤキでした。

 

 

 

 

youtu.be

 

 

 

 

 

So Omotteitaked(CDTVでフルサイズ公開された直後に失神してからの追記)

(Omakenanode ゆるく見てくださいませ)

 

 

 


自己ベスト更新の常習犯、SixTONESがまたやりよった。

 

NEW ERAは2曲だったらしい。(語弊)

 

 

 

 

荒れ狂う風が穏やかになり大きな海が凪ぐような、突然の世界の変容。
そこに降臨するこの星の救世主、ジェ*6

その天変地異レベルの曲調の変化に、巨大な説得力を持たせる2人の歌声の連なり。


この時点でようやく我々は認識するわけです。

 

youtu.be


「戻れない時代(とき)を振り返る」

 

 

youtu.be

「未踏を進め Doubt navigator」

 


6人の先頭に立ち続けた京ジェの軌跡を見ることなしに、SixTONESは語れないんですよ。

未踏の道をこれからも切り拓くために、諦め悪い歴戦の勇者が前を向き続けるために、戻れない時代(とき)を振り返り続ける時間。

 


拓き続けた道の先にあった、流した涙がたどり着く海。
それは命の源であり、時代の始まりの象徴でもある。
その地に、今まで燃やした闘志の数だけ臙脂の御旗を掲げ、戻れない時代(とき)の中で得たものを握りしめ、未知の世界への覚悟を据える。

 


私イヤホンで映画見てた…??????

 

 

 

そこに入ってくるんです。

 

「果てしない 果てしない one way」
「限りない 限りない one dream」

 

圧倒的アイドルボイスの模範。
SixTONESって何者だったっけ”と意識が遠のきそうなときに、必ず“僕たちはスーパーアイドルだよ”と思い出させてくれるゆごしんのエモーショナルクレッシェンドパート。*7

 

 

更に入ってくるんです。

 

「すべてを胸に乗せて」


“俺のパートがまさか、物語の核心部分を焦らすための伏線だったとはな…”って気持ちが(今となっては)駄々洩れの北斗パート。
なんて粋な愉快犯なんだ。

 

 

とどめを刺してくるんです。


「聞き逃すな 始まりの合図」

グループの筋道を示し続ける圧倒的人誑しが、team SixTONESを煽る声が。

 


これ何の最終回??????
NEW ERAってオープニングテーマじゃなかったっけ??????
とりあえずよくわかんないからアルマゲドン流す??????

 

 

 

SixTONES、ごめん。そにおじ、ごめん。
最高最愛最適解の歌割の深奥に、SixTONESの最終奥義である京ジェの伸びやか百花繚乱人泣かせボイスがあることを知っていたはずなのに油断していたよ…

 

いつもありとあらゆる音楽の仕掛けを魅せてくれるSixTONES、ありがとう。
team SixTONESのone wayが、one dreamが、末永く輝きますように。

 

 

 

youtu.be

 

 

 

 

 

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*1:とりあえず君、ハロプロのオーディション受けてみないか?

*2:彼の声をキャラメルボイスと名付けた天才はもうノーベル文学賞をおとりになりましたか?

*3:引用元を知らないので多少の文章の違いは許してください

*4:テキーラのアルコール度数がそれくらいらしい

*5:え、いきなりコース料理で伊勢海老出てくるんですか…というのも書こうとしてまた食べ物であることに気づき、自己嫌悪したので脚注に避難させた

*6:ハロプロを履修するオタクはすぐに話が地球規模になるので放置してください

*7:クレッシェンドの使い方は合ってないかもしれない

今更演劇女子部を観てハロプロに謝らなければと思った話

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コロナ禍が運んだ突然の新境地

 

ハロー!プロジェクトのアイドルの皆さま、そしてご関係者様各位。
この度は、「演劇とか舞台までは手が回んないよ…」みたいな弱腰でオタクを名乗っていたことを猛省いたします。誠に申し訳ございませんでした。

 

そんな訳で、私みたいな演劇女子部未履修オタクに告ぐ。
あなたが推しているアイドルへの敬愛がより一層深みを増すぞ。

 

ステージで歌って踊ってるのがアイドル?
演技のお仕事は彼女たちの本業じゃない?

 

目を覚ませ。彼女たちはエンターテイナーだ。私たちを虜にする能力に長け過ぎた必殺仕事人集団だ。

 

笑顔で乗り切るコンサートでは見たことない感情豊かな表情、役をこれでもかと憑依させた台詞回し、三日三晩人を余韻の渦で溺れさせる脚本。

もう一度、告ぐ。自分でも想像を容易く裏切るくらいハロプロへの愛が増す。
一緒に涙腺の湿度を100%にしよう。

 

 


と、少々荒っぽい言葉にて畳みかけましたが。要するに拝見した演劇女子部作品の感想兼お誘いです。
私みたいに「気づくのが遅かった!」と悔やむ方を減らしたい。


余裕で4連休どころか4ヶ月くらい不要不急の外出控えられる気がする。(という4連休すべてお仕事な私の妄言)是非ともご同行願います、演劇女子部への沼。

 


※注意

相当なるネタバレを含みます。目次記載の作品をまだご覧になっていない方は厳重注意をお願い致します。
あと、繭期は制覇できていないしファラオも1作しか見れていないので「考察」的観点は省きます。
ちなみに私自身は全くネタバレを気にしない(むしろネタバレを読んでから視聴する派)ので、オススメ作品があれば教えてほしいです…とりあえずU-NEXTのアカウント今生きてるから…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

この日、私の墓をウルジナに立てた―「ファラオの墓〜蛇王・スネフェル〜」(2018)


粗暴だけど気高くて弱い国王と、悲しみの中で愛を見失わない姫


石田亜佑美演じる国王スネフェルの治める国に国籍を移したい。

 

序章の通り演劇女子部の魅力に気づかない鈍感な人だったので、ぬるま湯くらいの熱で再生ボタンを押してしまった私。
致命傷を負うとも知らずに。
そんな私が、視聴後のたうち回りながら悶えたときの心の声。それが冒頭の意味不明発言です。

 

私は、石田亜佑美という人間を見くびっていた。
いやめちゃくちゃダンスのキレが良いこととか、煽るような声とかラップとか激かっこええのにしっとり可愛く歌うこともできてギャップの高低差すごいとか、人間性が完成されすぎてて推してて幸せだろうなと思わせてくれるところとか…
わかってた、わかってたつもりなんです。#だーまーはいいぞ 推進機構所属ですし私。


そんな私に張り手が飛んできた。そびえる衝撃が尋常ではない。

 

ヅカを履修したことないので安易な発言は控えるべきなんですが、演じる性別の壁なんか軽々と乗り越えちゃう亜佑フェルの威厳は本当に痺れる。

 

国同士の動乱を象徴するような歪な親子関係のもとで育ってしまった、孤独の王スネフェル。
凶暴で残忍な振る舞いを止められないが、彼のすぐ背後には脆弱な不安がつきまとう。
国王としての誇り、重圧、孤独の中での葛藤、そのすべてを人に悟られないように生きる気高さもある。
めちゃくちゃ堂々と演じているけど、めちゃくちゃ繊細な役どころ。


ここで求められているのは「悪役」スネフェルではなく、「初めて触れる愛に心を揺さぶられる悲劇の主人公」スネフェルなんですよ。

 

そのあたりの高難易度の人物描写について、亜佑フェル非の打ち所がない。
国王としては暴君なのに、なんか途中から好きで好きで仕方なくなってくるんですよ…亜佑フェル…彼女ってば、スネフェル様の人格を壊さぬまま「弱」の感情を演じたりできるのよ…何者…
いつものだーいし感とかどこに置いてきたの?むしろ彼女に宿ったスネフェル様が強すぎて気軽に亜佑美って呼べない。


その亜佑フェルの心を開く敵国エステーリア国王の妹、ナイルキアを演じるおださくがこれまたもう!!!!
(語彙が足りないとすぐエクスクラメーションマークに頼る語彙のないオタク)


小田さくらって多分あらゆる<女性>の声を出せる怪物歌姫なんですよ。
その声質で語るからこそ、穢れなき愛の言葉の説得力が最大になる。


登場シーンこそ実はそこまで多くなくても、さくらキアの大きな目がちゃんと「お兄様と離れて辛い」「スネフェル様と出逢えて幸せ」って感情を映してるんですよ。
だから亜佑フェルの気持ちが変化していく様子に違和感がない。
眼光鋭く人を信じずに生きてきた亜佑フェルの表情が、だんだんと崩れていく場面を見て「ああここで一時停止してそのままにしておきたい」と思った。(どう考えてもバットエンドな気配が冒頭からプンプンしていたので)

 

<アイドルとしての自分らしさ>を封じ込めて孤独の王スネフェルを憑依させる石田亜佑美、持ち合わせた声やお顔立ちの<女性>らしさを最大に活かして自分のパーソナリティを演技に反映させる小田さくら
演技のタイプが違う二人だからこそ、各々の煌めきが最大値になったように思いました。なんというだーさく。

 

三者三様の「勇ましい」姿

亜佑フェルの気難しいけれど気高さを忘れない国王の振る舞いは前述した通り。
この亜佑フェルの圧倒的強さを前に、自分らしく演じるって難しいよな…油断するとすぐ侵略されそうだもん…

 

敵国エステーリアの王サリオキスを演じるかえでぃーは、オタクが求めるかえでぃーの男性役って感じ。
凄惨な過去に屈することなく直向きで、守りたい人のために勇敢で、戦を終わらせることで平和を取り戻そうとする真の勇者。
「砂漠の鷹にしか抜けない剣を抜くことができるサリオキス(加賀楓)」って説明文書くだけで優勝。

 

孤独しか知らなかったスネフェル様に、人々の望みを託されて戦いに向かうサリオキス。
この闇と光みたいな強烈な関係性によって私たちを釘付けする二人。私は加賀オタさんの寿命が心配である。
殺陣は瞬きも許さない緊張感を出していたけど、サリオキスの信念が丁寧に演じられていたから私たちがのめり込めたんだとも思う。

 

でも!そんな二人に負けず劣らずインパクトを残すのが野中ちぇる演じるイザイ!!!好き!!!!!


野中の良さって渋さにあるというか。歌とかもそうなんだけど。華を添えるというよりは、旨味成分アップみたいな(絶対伝わらない)
そんな彼女の魅力がこんなにも活かされる配役があったなんて…胸が苦しい…
敵か味方かわからない不敵な笑みから、加賀オキスを駆り立てる逞しさまで、現代日本にタイムスリップしたらイザイが一番モテるんだろうなくらい思ったよ。

 

 


マリタとジクの配役を決めた方に金一封を送りたいので名乗り出てください。

超悪役ケス宰相に仕える部下マリタジク
いわば同僚でありながら、手を取り合って協力するぜ!という関係性ではなく「あんたはあんたでどうぞ」くらいの距離感。
悪役同士かつ乾いた間柄の二人を生田衣梨奈佐藤優樹にしようって言ったの、どこのどなた…

 

えりぽん悪魔的美貌をフル活用した妖しげなマリタも、何しでかすかわかんない危なさを醸す奇才まさきちゃん演じるジクも、単体で既に最高なんですよ。
そんな異質な魅力を持ち合わせた二人が近寄ったり離れたりすると、決して交わらないけど都合よく関わる冷徹さがより鮮明になって映える…
(まあ実際に、絶対交わらないけどなんかどこか似ているいくまーを普段から見ているからこそ思うのかもしれないというまー推しの独り言)


だーさく同様、元々のパーソナリティを上手に活かすタイプのえりぽんと憑依して覚醒するまさきちゃんなのがまた良い。
たくさん台詞がある訳でもないのに、いくマリタとまージクが出ているシーンはずっと目に残像がある。

 

ちなみにファラオ'17はキャストだけ見た。
他のキャストはどぅーフェルとか小田オキスもどぅーオキスもナイルちぇるも全部見てぇと思ってるけど、マリタとジクはこの二人じゃないことにショック受けた。
勿論はーちんがダメなんじゃないんだ…はーちんの悪役もそれはそれで見たいんだ…
そのショックから立ち直ったらファラオ'17の円盤買います。はい。

 

 


このままだと次の作品にいけないので他メンバー感想はさらりと。

アンケスエン(真莉愛)
無垢で慈悲深いのに本物の愛がわからずに生きているから彼女もまた孤独で、という役柄が彼女個人にとても合っていた。
自然体の真莉愛っぽさが良い作用をしていた感じ。

 

トキ(ふくちゃん)
もーーーーーーーあなたはストーリーテラー的存在が抜群にハマるーーーーーーーー
役そのものは侍女なんだけど、世界を俯瞰する女神的なポジションを演じるのに適役すぎるのよ特に声が。
さくらキアとは違う声の説得力が最大限に発揮されていましたね。
その二人が歌唱の要になるモーニング娘。ってやっぱり強すぎる…という原点回帰。

 

アリ(ちぃ):
普段も時々覗かせる「やんちゃ感」が前に出ていて可愛かった…
でもこの人も多分ものごっつい悪役とか似合いそうなんだよな。次作ではガラッと印象変えてほしい。

 

パビ(ねちん)
アリとパビがこの劇での良い息抜きタイムになってたと思うんだけど、割と「オタクのゾーンが入っときのねちん」のまんまでした(笑)
始終シリアスが好きな人もいるかもだけど、ねちんが作るクスッとした空気感もよかったよ。

 

ネルラ(はるなん)
残念要素を排除したただの美人はるなん…で来るかと思いきや思いっきりはるなんでしたね(笑)

 

ルー(よこやん)
これまたよこやんでしたね(笑)彼女は圧倒的に華。太陽。出るだけで空気が明るくなる。歌同様、まだまだ化けるだろうなと信じているのでよこやんを超大役に据えた舞台が見たい。


余談ですが、このときまだメンバーに居なかった15期の演技も超見たくなったよ。なぜか。
莉央ちゃんはふくちゃんおださく系統の声に説得力あるタイプな気がする…姫を、お願いだから姫を演じてほしい。かえでぃーを添えるので。
加賀王を取り巻く小田姫、真莉愛姫、莉央姫、そして母君ふくちゃんとかにしよう。


ほまれはコミカル担当かと思わせといて、闇落ちする役とか…どうでしょう…にやりとするほまれが見たい…でもお顔立ち的にサリオキスみたいな役をしてもらって「THE 少年漫画!」にするのもいいな。


愛生ちゃんの悪役は、涼しげで軽やかに残酷なことするみたいな、予測不能の役が良い!譲らん!!男性役するならイザイポジションだ。

 

 

 

 

そのとき私は工藤遥の未来を受け入れた―「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」(2014)


諦められなかった<モーニング娘。工藤遥>はファルスのイニシアチブによって居なくなった

 

本当に私余談しか話してないかもしれないんだけど。

 

モーニング娘。でもっともっと大人になっていく工藤遥さんを見たくて仕方なかったんです。ええそうですよ2017年にモーニング娘。の素晴らしさに気づいてしまったオタクの負け犬の遠吠えですよ…


リーダー石田亜佑美サブリーダー工藤遥、飛んでサブリーダー小田さくらの世界とか見たかったじゃないですか…*1

 

けれども。工藤遥演じるファルス…というか、工藤遥の身体に入り込む狂人ファルスを見て確信した。そりゃ女優の道を考えるわ。

人生変わるわ。中二病になって煮物作り出しても納得するわ。元気になるわ。

 


あの八重歯が吸血鬼っぽくて似合いそう~くらいの認識だった視聴前の私をサナトリウム*2にぶち込みたい。

 

どうやって、どんな真実が明らかになるのかは予測不能でしたが、ファルスが諸悪の根源になる役なんだろうなということは、薄々…いや結構露骨に伝わってきてたんですよ早めの段階で。
そういう心構えを以てしても、私たちに「演技」の衝撃を次々ともたらすファルス。


声を裏返すように笑う狂気も、瞳の奥に透けて見える孤独とか、不老不死という残酷な企みが本当に実現できると信じている正気の失い方とか。
「こいつガチのやばい奴だ」感を天才的に放つんですよファルスったら…。


舞台前半ではあんなに「オタク女子の妄想ツイートか」と思うほど、女心を翻弄する軟派男だったくせに。
こんなに好感度を奈落の底に叩きつける哀れな役を演じるアイドルって何者だい…まだ中学生くらいだろ工藤遥

 


前章のファラオの話をちょこっと。
亜佑美が演じるスネフェルが抱える闇は雨というか、ナイルキアと素敵な巡り合わせで出逢えていたらきっと晴れ間が見えていたのになという暗さなんです。
一方、工藤遥に宿るファルスという人間の抱える闇は、もっともっと濁っていて、修復する術を持たないというか、取り返しのつかないほど荒んでいるというか。
そしてその光の差すことがない世界で生きるファルスを、工藤遥さんは本能的に楽しんで演じているように見えました。
なんというか、憑依を超えているんだよな。
ファルスが今度は工藤遥のイニシアチブまで掌握してしまいそうで、言葉を探すなら<侵略>が近いかもしれない。

 

うん、見て良かった。女優工藤遥の才能が満開に花開くこの作品を見過ごさずに生きることができて本当に良かった。
モーニング娘。工藤遥>に悔いはなくなったから、ちゃんと円盤の中で楽しむね。

 

 

儚くて美しいリリー、スノウ、マリーゴールドの造る世界観

鞘師はもう誰が何と言おうと主人公。生き方が主役でセンターでエース。
彼女が「真っ直ぐすぎるが故に触れてはいけない真実にたどり着いてしまう」という悲しいリリー役を演じるというのは、誰も否定できない答えみたいな配役。

 

一緒にいたはずなのに突然いなくなり誰にも覚えられていないシルベチカを探すうちに、知らなければ良かった真実にたどり着いてしまう。


実は不老不死であるファルスが全員の記憶を消して皆に不老の薬を飲ませることで、運命共同体になる仲間を探していること。
シルベチカは、もうずっと前にファルスの企みを知ってしまい、そのときに自らの命を絶っていたこと。

 

簡潔に書いてもあまりに救いのない話なんだけど、これを私たちは鞘師里保の目線で見るから余計にな…
「さやし、ぜったいまちがってないもん!」って思って見ちゃうから残虐さが振動まで肌に伝わる。

 

ファルスの企みを阻止するべくサナトリウムの皆を殺し自らも自死を図るも、生き残ってしまうリリー。何度刃で貫いても止まらない心臓。


物語の終焉としては本当に素晴らしいんだけど、鞘師が背負うものが辛すぎて病む。
でもなんか、「鞘師里保」がサナトリウムにいても、同じ選択をしそうだなぁ…とふと考えたり。
上手に個人の人生観とリリーがシンクロしていたように思います。

 

 

そんなポキッと折れてしまいそうな程の真っ直ぐさを抱えて生きるリリーに対して、真実を知りながらそれをひた隠して生きるという残酷な運命を背負うスノウ
他の人には見えない物事を知る少女、として和田彩花を配役したのも素晴らしき采配ですよ。


似合う。少し陰った澄んだ目つきとか、ファルスに支配されながらもリリーを真実に近づけたくなくて苦悩する様子とか。
とにもかくにも「静」の演技が非常に良かった。
全部が全部「あやちょから謎に生まれる神秘的オーラ」によって崇高な世界になってるんです。ただの弱弱しい女の子にならない不思議。

 

圧倒的主人公が故に悲劇を招いてしまう鞘師リリー
見るものを一気に創作の美しい世界へ誘うあやちょスノウ
奈落の底で高笑いしている悪役工藤ファルス遥

 

大河ドラマなら信長秀吉家康級の、誰が主人公でも文句ない存在感。
この三人に割って入るのが…大女優田村芽実なんですよ…鳥肌…
迫害されてきてあまりおしゃべりが得意じゃなさそうなマリーゴールドを表現する能力が尋常じゃない。

 

 

ダンピール(吸血種と人間の混血)として生まれたために迫害されて愛を知らずに生きてきた、というマリーゴールドの存在こそ、この作品の惨さを加速させ、より一層深刻なものに仕立てるんだと思うんですよね。

 

シルベチカを探すけれど見つけられないリリー。

そんなリリーを止められないスノウ。
自分の孤独に道連れにするものを作り出すために少女たちを操ろうとするファルス。


そして、初めて手を差し伸べてくれたリリーに異常なまでの愛を抱くマリーゴールド

 

 

みんな孤独なんですよ。この世界の人たち。
けど、「孤独だね、寄り添って生きていこうね」で済まないのが人間の欲深さというか。


「愛している人(=リリー)を私のものにしたい」


「愛している人を奪う人(=スノウ)を許さない」


「愛している人のためならなんでも厭わない(=マーガレット親衛隊を噛んでイニシアチブを手に入れ、スノウを殺そうとする)」

 

というどろっどろの愛憎を、激ヤバミュージカル歌唱で歌い切るめいめい…
ファルスとは違う気の狂い方、見ていて背筋張り詰める…

 

シリーズ作品を見ている方のお話だとファルスも本当はダンピールのようですね。
マリーゴールドの孤独は、ファルスの抱える孤独でもあったのかもしれないと思って振り返るともっともっと胸が痛い。

 

偶然にも、リリー、スノウ、マリーゴールド、ファルスの4人は卒業したけど芸能人しているんだよ。
この4人だけは絶対固定で再演しねえかなとオタクは期待しています。

 

 

 

爆裂長いのでそろそろ全体を。

 

チェリー(亜佑美
「可愛すぎる島田珠代が第一印象(笑)
おそらく後半との落差で人々を絶望に陥れるための前半パートの緩さだったのかな?
そこは賛否両論(もっとシリアスにしてよ、的な)あるかもですが、前半部分の口角がつい上がってしまう展開は間違いなく彼女の功績。
「だーいし」感の最高の使い方。双極状態の「躁」だったんだろうね。
なお、チェリーは実はダンピールであった(だからドブネズミの匂いがした)上に、それに自分から気付いて演じたという話を聞き…アユミイシダの覚醒の気配が既にぷんぷんしておる…

 

 

カトレア(たけちゃん)
コミカルあゆみんに張り合えるの、そりゃたけちゃんだよなあ…(笑)
ひたすら退屈を嫌がるの、人間の思春期っぽさあったね。若いころはなんでも退屈は嫌だからって怖いもの知らずで動いたからね。
皆を明るくしてしまう彼女のパワーが活きてて良かった。

 

ナスターシャム(りなぷ~)
淡々と素でいることが面白い、という生まれ持った天性の良さを詰め込んだ配役でしたね。
「しれっと」という言葉がハロプロ1似合うのかも。
こんなシリアスな場面でもそんな台詞挟み込むの!?みたいな場面いくつかあった。

 

ローズ(ずっき)
チェリー、カトレア、ナスターシャムを捌くツッコミがうますぎる。
ふざけまくるチェリーカトレア、浮遊感あるナスターシャムに割って入ることができるのは謎の色気を含んでいて存在感たっぷりなあの声質のおかげかも。

 

竜胆(ふくちゃん)紫蘭(まろ)
飴と鞭の関係性がよく出ていた。めっちゃ通るまろの声でビシバシと物を言い、柔らかい声のふくちゃんがフォローする。
物語を進行するリリーたちと、コミカルにテンポをつくるチェリーたちの間を上手く繋げたのはこの監督生二人が器用に演じたからじゃないかしら。
もちろん主観よ、ずっと主観で話してるけど。


「お館様について何かを知る」部分も良い具合に漂わせていて適役だった。
ちょっと紫蘭の方が繭期こじらせてそうで、竜胆の方が諦めの境地っぽい感じがしたんだけどこれは元々の人格を知っているせいだろうか。

 

 

シルベチカ(おださく)
あんたって子は…

ファラオのときのナイルキアといい悲劇の女性がどこまで似合うんだ…

一生おださくの演じる役は幸せになれなさそう(笑)


葬送終曲「聖痕≪スティグマ≫」の人選本当に良かったね。
リリー、シルベチカ、紫蘭マリーゴールド
行方不明の役なので出番少ないんだけど歌の力で爪痕残しまくるの流石すぎます。

 

キャメリア(かななん)
かななんに男性役をしてもらおうと決めた人~~~~~~~~センス良すぎ~~~~~~~~~~(狂喜)
今まで知らなかった魅力にやられたのはキャメリア。
多分ファルスが狂気全開だったせいで対比もあるかもしれないけど(笑)
愛していたシルベチカを待っていたのに、実は彼女が自殺したという記憶さえも失っていたという惨たらしい真実を知る役をめちゃくちゃめちゃくちゃ誠実に演じてたと思う。
キャメリアとシルベチカに来世は幸せに生きてほしい…

 

 

マーガレット(まーちゃん)
推し贔屓抜きにしても(抜けるかわかんないけど)、インパクト大賞ですあんな怪演


話の展開上、どう考えても「モブ」なんですよ。マリーゴールドにイニシアチブ掌握されてスノウの命を狙うけど、操る方のマリーゴールドがメインですし。
その「モブ」という立ち位置を弄ぶように、「ステージの上でもずーーーっとまーちゃんはまーちゃん!」のまま過ごす開き直り。


それでいて、「自分のことを姫君と勘違いしている、相当に繭期こじらせたヤバい少女マーガレット」でもあるんですよ。
一つの身体に、同時に「まーちゃん」と「マーガレット」が宿ってる感じ。
やべー子がやべー子を演じるとこんな化学反応起きるのか、と推しなんだけど末恐ろしいなとぞくぞくした。

 

ちょっと話逸れるとマーガレット親衛隊に莉佳子とかえでぃーがいることに後追いファンは感動しました…かっわええ…
「ささき、たなべ、かが!上手に捌けるわよ!」で笑いすぎてさすがに一時停止押した。

 

 

 

 

 

宮本佳林を視界から奪う魔物、稲場愛香―「タイムリピート〜永遠に君を想う〜」(2018)


不動のセンター宮本佳林と、その隣に割って入る稲場愛香の正反対な演技

 

Juice=Juiceと書いて宮本佳林と読む。
と言ってもそれほど間違いじゃないくらいにはJuice=Juiceのセンターエースアイドルサイボーグ佳林ちゃんの存在感ってものすごい重量感あるじゃないですか。
この舞台でも主演の一人なんですよ。やっぱりちゃんさんが居ないと!って思わせてくれる。期待に応える最高のアイドルなんですよ。

 

ところがどっこい。
ちゃんさんが期待以上の迫真の演技を見せてくれたにも関わらず、その上をいく期待以上の演技で私たちを沸かせるもう一人の主演。
それこそが、Juice=Juiceに入って日の浅い稲場愛香なんですよ…
いなばっちょとか、まなかんとか、軽々しく呼べねえ。主演女優様です間違いなく。

 

初っ端からネタバレぶっこむと、まなかん(もう呼ぶ)だけが生還できないんですよね。


「全員死ぬエンド」なのか、「まなかんだけ死ぬエンド」なのか、激しく動悸を打つ心臓の音をBGMに見ていたのですが、「そっちエンドか…」と落胆しました。のめり込みすぎて。


他の演劇女子部は見たらすぐtwitterに「見た」とか呟いたんですけど、今作はまなかんバッドエンドを引きずってしまって当分心の中にないないしていました。

 

ちゃんさん演じる宇宙物理学者ソーマは、がっちがちのフィクションなキャラクター。
「今時オタク役を演じてくださいって言われてもここまではしないでしょ」というくらい、たどたどしい話し方、女性慣れしていないオーバーなリアクション、考え込んで周りが見えなくなり早口になる没頭っぷり。架空のSF世界で、いかにも造られた世界で演じるからこその演技とでもいえば良いかな。


これをハロプロのアイドルサイボーグが演じるのだから、そりゃもう失敗するわけねえよ…とため息が漏れる。
あまりにソーマが完成されすぎてて、時々「これは佳林ちゃんさんなんだ」ということを忘れる。(なのでミュージカルの場面で目を瞑って佳林ちゃんの歌声を聞くことで「ああ、やっぱりこれはちゃんさんだ」と思い出す作業を時々していました)

 

 

それに対して、まなかん演じる鉱物学者ルナには、わざとらしいキャラ設定はありません。


人と仲良くなるのが苦手で、仕事熱心なあまり厳しい言葉も吐いてしまうという性格も、(現実離れしまくったソーマのキャラ設定と違い)とても自然な人間像です。
要するに、「普通の女の子」なんですよ。

 

いかにも「キャラクターっぽい」役の方が、「なりきる」という演じ方ができると思うんです。
ルナには、そういう「なりきる」演じ方をするには誇張された特徴がない。演じなきゃいけない。けれど、ガラリと人間性を変えるような過度な演じ方はできない。


「宇宙船に何かが衝突して死ぬ直前に、タイムリピートをしてしまう」という創作らしい設定。
濃ゆすぎて「これは人が死ぬかもしれない緊急事態を描く舞台だ」ということを忘れてしまうくらいに強烈な他の登場人物たち

 


この脚本の中で、人の優しさに触れて、少しずつ心を許していく姿を、せっかく誰かのことを信じられるようになったのに本当は自分が裏切り者であった記憶を取り戻し絶望する姿を、表現しなくちゃいけない。

 

 

まなかんはね、演じ尽くしたんですよ。
繊細な役どころである「ルナ」を演じきって、心が動いていくさまを自然に見せて、「自分だけが死ねば皆が助かる」という悲しすぎる答えを導くことさえ必然にしてしまった。

 

大袈裟なくらいに作りこまれた想像上の人物ソーマを妥協なく宿らせる宮本佳林
(オタクキャラなのにちゃんと誠意があって人間不信なルナを心変わりさせることができるソーマを演じているのがこれまた圧巻)
血の流れる温度が伝わるようにルナの苦悩を、孤独を、人を信じることができたひと時の幸せを演じる稲場愛香

 

張り巡らされた伏線から、物語のからくりを予想する楽しさがここに乗っかるんですよ。
名作に決まってるでしょ…。


脚本でいえば三作見て一番好きだと思う。U-NEXTに今はないことが悔やまれる。

 


達者すぎる助演に拍手喝采

この舞台で、「主演と脚本以外に印象深いことは?」と尋ねられたらぶっちぎり高木紗友希さんのエイジ。

 

あなただけスタジオや事務所ではなく八剣伝で演技練習しましたか?って聞きたいくらい、技術屋のおやじくさいんですよ。


そんなの、足をかぱーっと開いて座ったからって醸し出せる雰囲気じゃないよ…
この前エイジのダメージを抱えたまんま小田さくとコラボした「逢いたくていま」の激アツカバー聞いたら脳みそが混乱したよ。
顔認証システムでもエイジのときのさゆきと普段のさゆきだったら別人判定すんじゃないかな。

 

本当に、ルナ以外はこってこての創作っぽいキャラなんですよ。
いかにも「お笑いパート」みたいな時間は少ないんだけど、登場人物の個性が際立つように脚本が作られているから、とても自然な流れでふふっと笑えたり、次の展開にハラハラしたり切り替えられたんです。
そのふふっと口元ゆるめちゃう理由の多くがエイジの存在感でしたね。本当に良い役だった。

 

おっさんと渡り歩かなくちゃいけないもう一人の男性役(笑)、金澤朋子さんのジンも味わいがあって良かった。
こっちはおっさんというより頼れる上司。まじ採用してくれ雑務で良いから。
あの宇宙船から降りた後に二人で朝まで呑んだくれて家に帰ってほしい…ジンの失恋話も聞かないといけないからね…
どっちも名演だったんだけど、日頃から「暴君」として称えられるかなともよりさゆきの方がギャップが大きくて驚きました。という話です。

 


期待を良い感じで裏切ってくれたのはゆかにゃ、るるちゃん。
「意外そうな人が怪しい」というありがちな説だけど、ゆかにゃ演じる船長は本当に途中まで「絶対黒幕じゃん」と勘違いしてたよ~
含みのありそうな人物像を演じてくれたおかげでお話がより楽しめた!
日ごろのゆかにゃとは違う「出来る女」感マックスな演技が、こんなに似合うとは。

 

るるちゃん演じるツグミは、ゆかにゃが悪い人ではないとわかった時点で怪しい人だったんだけど。
段々と思い詰めていて苦悶する表情を浮かべていたから、更に先の「ツグミとルナは元々スパイとしてこの船に乗り込んだ(がルナは忘れてしまった)」という展開に心の底から驚くことができた。
これがるるちゃん初舞台だって??まじかよ。今度はもっと悪くて悪くてたまんない役もしてほしい。


やなみんロスに陥る人が多いのも超わかる気がした。
あの淡々とした頭脳明晰な医師のマドカを演じつつも、なんか愛らしいというか、飄々としていて彼女の良さがちゃんと出ていたように思います。
あ~~やなみんがいる間にJuice=Juiceのライブ行けばよかったコロナ落ち着いたら絶対Juice=Juiceの現場行くもん

 

あーりーは、あまりにあーりー過ぎる配役で「万が一このすっとぼけ料理長リョウが黒幕だったら脚本家さん胴上げしたい」と思っていた。(スパイであることを明らかにする薬を食事に入れられるのが料理長だから、自分だけ飲まないということも可能なのではとか色々疑っていた)

 

けど、ふっつーにすっとぼけた料理長のまんま終わりましたね(笑)
卒業までに闇落ちあーりーは見れるかしら。顔立ち的には男性役も良いよね。

 

 

ハロプロの強さをふと感じて涙

他の舞台と違う点で「これは言いたいぞ!」ということがありまして。


あの、きちんと雨ノ森川海ちゃんを見るの初めてだったんですけど…ビタミンミーしかまともにMV見たことないの…

 

なんでこんなにJuice=Juiceメンバーに遜色なく混じってんの??デビュー前でしょ???
これメンバーのこと詳しく知らなかったら「全員Juice=Juice」と勘違いするよ?????

 

特に軍人レオナを演じる高瀬くるみさんとか、「芸歴何年ですかこの方」っておださくにしか抱いたことない感情を久々に感じた。人生タイムリピートしてんのかな…
人を威嚇するときの圧とか、語気の強め方とか、ちゃんと修羅場くぐって命があることの尊さを知っている厳しい軍人さんみたいなんだもんな。

 

エイジの部下の機関士テルを演じる清野桃々姫さんも達者だった。
ちゃんとおっさんの子分だった(笑)
謎解きできたぞ!と思わせておいてテルも真実は何も知らなかった、というところも私たちをもう一度思考の迷路に突き落とした感じの構成でビックリしたね。


夢羽ちゃんと美波ちゃんめっちゃんこ可愛いし…
前ここちゃんはスッとした身体に軍服が似合うし…

 

 

こんなハイスペック集団同士がくっついて出来たのがBEYOOOOONDSなんだね、と考えるとハロプロ全体も改めて見直しました。
いやいつも「グッズ発送遅いけど良い事務所だ」くらいには思ってますよ?
コロナに負けず頑張ってね???

 

 

 

エンターテイナーへの敬意を表して

 

こんな事態になるまで、いかに私はたくさんの人の経済活動によって生かされているのか気付かなかったんですよ。
でも、演劇女子部を見て改めて「私に元気をくれるアイドルやアーティストたちに会える日まで生き延びるぞ!」と心に明かりがともりました。
晴れの日があるからそのうち雨も降るっていうじゃん。ね。
すべていつか納得するために、あと少し踏ん張りましょう。

 

 

 

 

 

 

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*1:飛ばしたのは卒業を願っているとかそんなことでは絶対なくてむしろ無印のまま奔放に生きるのがサトーマサキなんですよ

*2:吸血種は繭期というこじらせた思春期の時期にこの療養所に収容される

好きにしてますー作詞家 理姫の研究はじめました。

ご無沙汰しております、月野にこです。

アカシック/可愛い連中を色んな方に知っていただきたいというきっかけから始めたこのブログも、作ってもう少しで1年半です。

 

ちなみに最近の私は、全地球民が言わずとも理解できるとてつもなく大きな理由で、ライブもコンサートもCDリリースも中止や延期で当分なくなってしまい意気消沈しておりました。一生忘れないぜコロナ…

 

そんなStayHome期間中、思ったよりゆっくりする時間が取れました。その時間を使って、以前から企てていたことを始めました。

 

 

 

 

 

理姫さんの歌詞研究!!!

 

 

 

 

そんなわけで、noteにいま私の別宅があります。

興奮しまくり字圧フルパワー!なときは相変わらずこちらの本宅で、淡々と整理したいときは別宅で書きたいと思ってます。

よかったら覗いてみてください~

 

 

追伸

最近は別沼からこちらのブログをご覧いただいている方が多いかもしれません。ただ、界隈またぎの沼はよいぞ…ということだけ…なにとぞ…

 

 

 

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おすすめ記事、始めました(SixTONES編/ハロプロ編)

 

 

オタクという生き物が、推しに対しての愛に比例して表現力と感性を爆上がりさせるのは何故なのか。

 

とかいうお話ではなくて。

はてなブログ1年半もしていたのに、他の方がお書きになった記事を振り返ったりおすすめしたり、ということをあんまりできていないなぁと思ったので今日は後世に残しておきたい記事をピックアップしてみました!

 

いかんせん私のはてなブログ重いので

一旦noteに飛びますが、リンクは全てはてなブログです!

 

もし良かったら皆様も是非是非。

沼は一緒に深めていこうぜ。

サヨナカイツカ―幸せな誤解をありがとう

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箱のない音楽たち

 

Mr FANCY

 

Mr FANCY

Mr FANCY

  • provided courtesy of iTunes

 


どこか異世界にトリップしてしまうような効果音。*1
淡々とした語り口の歌い出しから、「あたし」を苦しめようとしがみつく過去を振り切るように移ろうメロディー。爆発するサビの「made in Okuwaki」感。*2


「なんてつまらない女なのあたしは!」


こうやって自分自身を厳しく裁くのは、愛する人にも触れない」から。
泥酔を肯定するのは「ちゃんとしたって会えない」から。
あらゆる哀しみの理由は、あなたという存在から生み出される。一見自暴自棄になって制御不能な女の子だけど、本当は誰よりも芯のブレない女の子。

そんな女の子に降りかかる悲劇。
ラブホテル、爽快なエンディング。
そりゃ人生捌けません。



気まぐれな男に翻弄されて、独占欲に自分自身を拘束されて。
理姫さん渾身のドキュメンタリー歌詞は、相変わらず心の底を這う絶望を根こそぎ探り当てます。

なのにどこか隙間があって。現実みたいなのに虚構っぽくて。本当に歌詞がドラマさながら。
その隙間に、私たちは自分の様々な思い出を詰め込んで聞いてしまう。そして、この曲を丸ごと抱えて生きていきたくなる。

理姫さんの言葉が持つ魔性の力が、余すことなく発揮されてます。


ただ、今こうやってピリオドの向こうから曲を眺めてみて。初めて聴いたときと、違う色が見えるような気がする。



「人生、人生、素敵だ」
「君がどっかに生きている」

 


孤独な夜に終電に乗り込んで自己嫌悪し続けた女の子が、満ち足りた気持ちを得られる生涯を送る。そんな移り変わりまで、ちゃんと証明する言葉たち。
人生を賭けて言葉を費やしてくれる理姫さんに、私たちは何もかも救われていたのでしょう。




愛しき実話

 


アカシック」というバンドは、物語みたいだった。

理姫、奥脇達也、黒川絢太、散り散りになった3人がもう一度集まって出来上がった形。
アンバランスな生き様をすり合わせて音楽を作り出す3人に、山田康二郎という、もう1人の生涯が重なる。

どう言葉にしたら良いのか分からないけど、「アカシックっぽいバンド」というのが私は他に思いつかない。

色濃く浮かび上がる存在のボーカル、歌詞。
その存在感に、負けるのではなく、かと言って張り合うのではなく、調和する音楽。演奏。


正面どストレート、目抜き通りを闊歩するように王道ポップ。

誰も知らない日陰の抜け道を彷徨うように、妖しげな音たち。

 

バンドみたいでバンドっぽくない。
なのに、音楽に真摯で、貪欲で。
やっぱりバンドっぽくない。何よりもまず、「アカシック」っぽい。


生活すること、人を愛すこと、幸せになること。
そんな、誰しもが考える生涯の課題に、下手な脚色や誇張のない言葉で向き合い続けた言葉。その言葉を輝かせるために、最上の音を探し続けた楽曲。

そんな4人の音楽は、本当にドラマみたいだった。
そして、その活動のはなむけとして用意された曲。あまりにも主題歌っぽくて、まるで5年前から約束された曲だったと勘違いさえしてしまう。


気づかされる。
アカシックこそ、私たちの現実に必要不可欠な愛しき実話だった。



理姫さんが書く歌詞は、ひとたび意識し始めると呆気に取られてしまうほど内向的だ。
社会が悪いとか、あの女が悪いとか、そんな他者への否定を安易に使わない。

ただ、ひたすら彼女は考える。
幸せってなんだ。愛するってなんだ。愛されるってなんだ。
鋭い眼差しは、私たちが言語化もしていないような心の深奥にまで刺さる。

私たちは、そんな言葉が大好きだった。

同じ恋を体験したわけでもないのに、私たちが苦しくて仕方ないときの心を知ってくれている。

冷たい床の温度も、汗ばむあぜ道の湿っぽい空気も、肌寒い夜に火照る恋も、前に進めず脱ぎたくなったハイヒールの痛みも、理姫さんはいつもわかってくれていた。


理姫さんの部屋のベランダは、私の部屋の窓と繋がってるんじゃないかなとか、思う日さてあった。

私の部屋からヨコハマなんて見えもしないのに。


いつだって理姫さんは、そんな幸せな誤解をたくさんくれた。

 



達也さんのギターは、嫌んなっちゃうなぁと膨らむ憂鬱をものの見事に切り裂いてくれた。
バンビさんのベースは、記憶の奥に沈めたはずの動揺を揺さぶったり、心地よさを与えてくれたりした。
康二郎のドラムは、優しかったり頼もしかったり、私たちが一番欲しい強弱を選んでくれた。

キーボードだって、コーラスだって、愛すべき言葉たちに花を添えるような、美しさも虚しさもぜんぶ詰め込んだ音ばかりだった。




私はこの3分22秒の間ずっと、そんな思いを過らせてしまう。

2019年10月26日、アカシックが過去になった。いつの間にか、私は可愛い連中を追いかける日々を送ってる。

だけど時々、この曲みたいに空を仰ぎたくなる。思い出に無理矢理はめ込んだ箍を外して、感情的になってしまいそうになる。

アカシックは狡い。そして、優しい。
そんなときのために、ちゃんとこの曲を残してくれた。こうやってまた、幸せな誤解をしてる。この誤解は、死ぬまで解除されないといいな。



サブスクになってない曲の歌詞を引用するのは躊躇していたけど、少しだけ。




思いきり泣いたり叫んだり
君をずっと好きでいよう
なんて思いました


私もやっと良い春が迎えられそうです。
アカシックの皆様、本当にありがとうございました。


絶望なんて暇だから


ということで、初志貫徹です。
何を隠そうこの私、アルバムやシングルという箱を持たなかった2曲を遂には書ききれずに時機を逃しておりました。なんということだ。

もう「アカシック」って言葉をブログに書かないって数日前に呟いたところなんですけどね!!発言揺らぎすぎて乾いた笑いしか出ない。

ただ、ただね。
アカシック」の音楽にこれから出逢うどこかの誰かが居ないとは限らないし。そんなとき、こんな役立たずのブログが通り道の一つくらいにはなるかもしれないし。

そんなことを思ったりなんかして、じゃあちゃんとお仕舞いにしよう!とケジメつける必要を感じた結果のこの記事です。
読んで欲しいというよりは、残しておきたいが正解です。


可愛い連中の音源が増えたら、再びそっと参上します。
他のことで時々ブログ更新してるけどね。 ではまた逢う日まで


月野にこ

 

 

 

 

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*1:どうでもいいけどなんでこういうときって「ブラウン管」って言いたくなるんだろうねどう考えても世代の問題だね

*2:敢えて前置詞間違えてますよ

元ジャニ無縁女が百獣の王に出逢ってBlueの沼に沈むまで

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前回までのあらすじ

 

 

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ジャニーズ事務所のことを無限王子様製造機だと思っていて「私には輝かしすぎます」と距離を取っていたしみったれアラサーが、デビュー曲Imitation Rainをきっかけに沼る。
ジャニ若葉マークだけど折角こんなにカッコいいパフォーマンスしてる6人を見つけたから何か書かなきゃ!と思いブログ書き書き。

 


そんなMs.ズドンが担当を決めるに至った話。スト担なら記事名でわかってくださるはずだし、布教目的だった前回とは異なり今回は完全なる補足記事。ひたすら言葉を垂れ流すのみ。特に拡散とか要らないのです。

 

もし、「SixTONESのことは認知したけどメンバーまではまだ覚えきれてなくて」とか「推しとか担当とか決めかねてるんだよね」みたいな人がいたら、一緒に沼にズドンできたら嬉しい。もし、私よりも先にズドンされた先輩方は生暖かい目で見ていてほしい。

そんな物腰で書きます。ご理解いただけますと幸いです。

 

 

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秋山森乃進からしゃべくり前夜まで



「全員名前が言えるジャニーズグループ」にいけしゃあしゃあとKinKi Kidsを挙げる私。そんな私が、SixTONESのメンバーをどの順にどんな印象で認知したか確認しましょう。


まず、世代的に逆にスト担の方が「見出しに書いてる秋山森乃進ってなんだよ」と思ってる方いそうなので、この動画をご覧ください。

 

 

 


秋山森乃進

 



私の認知は「田中の髪は短い坊主」「心許す」から始まった。うん、始まってないね正確には。


割とイケメン好きで私より遥かに感性のキャピってる母親は「亀梨くん♡好き♡」と言い続けて、パート先の雑誌棚に飾るポップまで持ち帰る始末。よって、一般家庭のこたつに亀梨くんのご尊顔が飾られる謎の事態。うちの母親のミーハーっぷりを知らなければ「ヤバイ宗教に母親がのめり込んだ」という別のブログを書く羽目になっていただろう。


そんな母親の娘なのに無頓着な私。
とりあえずポップの「カメナシくん」はごくせんのヤンキー役の子で、横の「アカニシくん」と仲間。秋山森乃進によれば、この二人のグループに「坊主の田中くん」がいるらしいということまでは把握した。森乃進のおかげで、名前と髪型しか知らない筈の6人に親近感と好印象を抱いた。笑いの力は偉大。

 



そんなゴムが伸び切った中3冬の体操服くらいゆるゆるな認識で、時は流れた。



KAT-TUNのメンバーは、頭文字をどうやって残された3人で担いでもらうかを悩むくらいに減っていた。素直にびっくりした。
秋山森乃進の歌と「ギリギリでーいーつも生きていたいからーーーああああーーー」しか知らないけど、なんだかとても寂しかった。そういう愛着の意味でバラエティって大事。

そんな流れの中で、実は「坊主の田中くん」の弟もジャニーズにいらっしゃる、という情報を何処かで目にした。そうかそうなのかいるのか、だけの認知。 


つまり、JAPONICA STYLEで「きょも」という謎の平仮名を目にしたのが、初めてSixTONESのメンバーを私が認知した出来事だが、実は「坊主の田中くんの弟」の存在もその近い時期に知っていたのだ。(しかも、本当に「いるらしい」という存在のみの認知。)

当時、たまたまつべで見てハマったJAPONICA STYLEと繋がっていなかっただけ。


SixTONES(ストーンズ) - JAPONICA STYLE [Official Music Video]

 

まさかここにいるだなんて、ねぇ。

 

 

しゃべくりの夜からImitation Rainが降るまで



さらにさらに時は流れ2020年正月。
前回語った通り、しゃべくり007で番組を楽しそうに荒らす(褒めてる)SixTONESを発見。なにこの子たち。とんでもない子たちがいるんですけど。

 


彼らが気になり始めた私は、Googleの窓に「SixTONES メンバー」を入れた。ドナルドたけしさんのお名前を知りたいが為に。

 

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京本大我

 

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ああ…「きょも」…!!!!!「きょも」だ…!!!え、じゃ、この人たちまさかJAPONICA STYLEの…!!!???
でも確かにこの彫刻みたいなお顔と姫みたいでありながら王子みたいなオーラは、確かにJAPONICAの「きょも」…!!!!
すげぇ…パパの遺伝子とスターオーラがこれほどまでに過不足なく継承される例ってあり得るの…!?(実はママさんも元アイドルで最高スター遺伝子の申し子ということをのちに知る)
ていうかあのとき「パパの子」って思ってたけど名前が芸能人すぎるな。なにこの天が46億物くらい与えちゃって愛されちゃった子。
※ 数分後、Imitation Rainを聴いて突き抜けるファビュラスな高音に脳天貫かれます。パパの子は努力の子だった。カップラーメンくらい私がいつでも作りに行ってあげる。

 


ジェシー

 

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ドナルドたけしさあああああああああん!
さっきテレビで見たときは謎の人物だったけど、見れば見るほど「遠足のバスで一番後ろの長椅子の席のど真ん中に座ってそうなガキ大将」の顔だな…
わんぱくなのにクラスのカースト下の地味子にも優しいタイプのガキ大将顔だ…バス最前席でエチケット袋持って酔ってた私にはわかる…キョロキョロ後ろ振り向いて怯えてたからな…
名前的に外国人枠(?)なんだろうけど、こんなにその特別感を嫌味ったらしく出したりしない、むしろ親しみやすさ最大値のイイヤツいるのか、おもしろ!
数分後、同じくImitation Rainを聴いて、ホットドッグ好きそうな笑い声イメージを覆す美声が出ることを知り震えます。

 


髙地優吾

 

 

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ザキヤマに育てられた子…!!(語弊)
テレビで見たときからその印象だったけど、「某教育番組の歌のお兄さん」に通ずる好感度を持ってるよな…これ主婦層とかあのワイプの中で笑う彼を見つめるだけで心臓を盗難されちまうんじゃないの…???被害届、先に出しておくべきじゃない…???
一番年上なの?このニコニコ笑顔で?それでいじられキャラなの???ああーーそれはもう同性からも信頼をかき集めて絶対的長期安定政権取れる。アイドル界の家康。
※数日後、動画を発掘するうちに「誰も寄せ付けないハリネズミ」というツンツンしてんのにめちゃ可愛いフレーズを歌うこーちを見つけて悶えます。早くアンパンマン様と共演しろ。

 



松村北斗

 

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イケメン…と言われていたけど儚げ薄顔…気怠そうな雰囲気…色気…でも笑うと謎にめんこい…小銭を拾う姿がお茶目…黒髪…仔犬みたい…
うっ、頭が痛い…何かを思い出そうとしている…!?(脳内で「ガーーーッハッハッハッ」とジェシーを軽々と凌駕する女の子の笑い声が聞こえてくる)


※彼の真相はしゃべくりでは見えてこなかったため動画でひたすら確認したところ、「顔面国宝」「歩く18禁」などのキャッチコピーの意味がようやくわかりました。こりゃダメだ。SixTONESのリーサルウェポンだ。全女子が泣いて縋る。全財産ぶちこむ。謎の壺も買わないし怪しい投資にも手を出さない、そんな冷静な人でも松村北斗に秒でひっかかる。

声も踊りも「俺様のモノ」感。妖艶で危険。これで演技もできるの?彼は本当に3次元の人間なのか?妄想のアイドルを全部ぶち込んで煮込んだらできた虚像とかじゃないの??
そして脳内で悪魔のように笑っていたのは、我が推しモーニング 娘。'20佐藤優樹でした。彼女ほど「イかれてる」人は絶対いないので似てると言うのは申し訳ないから控える(笑)けど、ゾーン入っちゃったときの目と、憑依から離脱したときの無防備っぷりはあり得るはずのない血の繋がりすら感じる。

 



森本慎太郎

 

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空手の子!そして、お雑煮を有田に食べさせてくれた子!ボケの連打の子!
なんでしょう、超可愛いし超ボケるんだけど超頼りにもなりそうで、おはようからおやすみまで、違う、お子様からご年配の方まで包囲網で捕まえてしまいそうな優しそうな雰囲気…
娘には「パパと結婚したい」と泣かれ、嫁には「浮気なんて死んでも考えられないわ」と人前で惚気られ、姑には「私があと30歳若ければ」と遺言書残されるタイプの美男子…なんなら舅にも「性別や既婚かどうかなんて愛には不要だと思わないかね、慎太郎くん」って詰め寄られるし、ジャングルの全動物が慎太郎を母と思い込んで駆け寄ってくる。
イメージは、「おばあちゃん、荷物持ちましょうか」と言いつつ、ヨボヨボ歩くおばあちゃんの方が荷物より心配になっておばあちゃんごとおんぶしてスクランブル交差点も歩道橋も神社の階段も歩いて道中めっちゃ笑かしてくれておぶってもらってる申し訳なさ忘れさせてくれそうな子…(どんなイメージだ)


※その後、ゴツい体格から想像できないキレキレダンスとキャラメルボイスの総攻撃で数日寝込むことになる。ようやく回復したと思ったのに「サファリパークで動物を可愛がる慎太郎」を見てしまい、妄想が現実であったことを知りさらに寝込む。はじめに戻る。

 

 

 

 

 

暖色メンバーきょもジェシゆごの「絶対お前が必要!」感に頷きつつ、北斗と慎太郎の猛烈アプローチに耐えつつ、私はなんとかメンバープロフィールやエピソードを発掘し続けた。

 


わかっている…推し(担当)を作れば、沼は自然と深くなる…個人グッズが欲しくなったりするし、歌割や見せ場の多さにいちいち泣いてしまう…そんなこと、モーニング娘。で既に学習済みなのだ…


良いな、月野、箱推しだ…平和な箱推しを選ぶのだ…SixTONESだけどDDになるのだ…だんしんだいなまいっ…(しょうもないこと言うな)

 

 

 

 悪いヒト北斗の甘い誘惑を振り切ったじゃないか、最年少の慎太郎を見守りたければ母のような気持ちになればいいじゃないか、できる、お前なら、箱推しになれる…!!!

 

 

 

 


田中樹

 

 

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著名な家族: 田中聖(兄); 田中彪(兄)





SixTONES
メンバーの中には
田中の弟さんがいる(CV 秋山森乃進)

 



謎は全て解けた。いや、嘘。似てないじゃん。坊主じゃないじゃん。

(似てないよね?と思い、彼がアップで写っている画像を凝視する)

 

 

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ダメ…好み…(卒倒)

 

 

 

そう、探れば探る程に私の好み。

 

 

 


チャラいのにしっかりしてる、仕切れる、頭良い→大好き


モテること自覚しても許されるくらい優しい→超好き


ツッコミだけどボケたい→可愛いにも程がある好き

 

ラップという特技特化型の歌唱スキル→ありがとうございますそういう飛び道具キャライチコロです


腰の動きが意味わからんほど治安悪い→女誑しにも限度があるけど君になら誑かされてもいいです好きです

 

でも実は普通の歌パートも歌えるし泣ける→泣かせないでください好きですもう無理です


jungleの担当はライオン→私の好みなんで知ってるんですか卑怯ですよ!!!!


お兄さんのこと→色々あってもデビューさせてくれる事務所もあったけえし、色々言われても努力し続けて逆境を乗り越える君も男気あふれてるな!!!!!そして兄の特技であるラップをなんだかんだ継承するとかこれは少年ジャンプでもあるのか!!!???(オタク特有の早口)*1

私はこの段階でジュリだけじゃなくヒロムも好きになったぞ!!!!!*2

 

 

そう、ズドンすればズドンする程に愛おしい。



J2→仲良し兄弟を見守りたい。ふざけ続けてツッコミ続けてほしい。アラスカって本当暑い。

ゆごじゅり→じゅったんラップに即座に対応できるゆごボイパ…地元の最強友達感…信頼が強すぎる、尊敬。

きょもじゅり→じゅったんデレすぎ…嫉妬…でも大我だから…姫には勝てないから、、うう、好きなだけ甘えやがれ…

ほくじゅり→心許す双子。甘える北斗にしれっと飼いならす樹。トライアングルを生み出す大我。どうか前世からの縁であってほしい。ほっくん、樹の朝は任せた…

しんじゅり圧倒的私好みの見た目(断言)。J2とは違う兄弟感。ジャンプで番外編が掲載されそうな「樹の昔」編と「慎太郎の昔」編。私、君たちを守る。ママに立候補する。(ダメ)

 

 

 

オラオラした顔で少年ジャンプの主人公もラップ担当もグループの代表(代表とキャプテンとボスと会長と主将と、一番下にリーダーがいますSixTONESもやっちゃう彼が、苦労とか下積みとかいっぱいあったであろう彼が、清らかな声でこう歌うんですよ。

 

 

誰でもない 僕らは僕らだ
気づかせてくれた

 


はあ。

無理。しんどい。

 

 

疑似恋愛したい!みたいな気持ちではない。(ほんとそれだけは思春期とかの視野狭い時期に出会わなくて良かった)


けど、なんかわかんないけど、めっちゃ応援したい。

 

「ウィンクして」とか「じゅったん♡」なんてうちわ絶対持てないけど、「生きて」「経済援助が欲しいときは仕送りするから言って」みたいなうちわ作りたい。

 

喜多川さんのところのアイドル、どうやって推すのか、どんな悩みが待っているのか、どれほど貯金削られるのか、ジャニーズなんにもわかっちゃない状態だけど、ライオンに噛まれても一命をとりとめた某女優様のような広い心で追いたい。

 

とにもかくにも何か応援したい。理由にならない気持ちで応援したい。うぇるかむとぅーざじゃんごー…

 

 

 

 

はあ。

何言ってるかわからない。
土砂降りの雨の中、雨に打たれて冷静にならなきゃ。

 


SixTONES - Imitation Rain (Music Video) [YouTube Ver.]

 

 



SixTONES
メンバーの中には
私の推してる人がいる
心許す(CV 秋山森乃進)




そんなわけで本格沼入りです。しんじゅり派です。
まだ入り口くぐったところなのにこんなに文章書いている自分が怖い。よろしくお願いします。

 

これ読んだSixTONESファンではない方、この6人はとてつもない親しみやすさと光るパフォーマンスをする子たちなんで是非あなたもジャングルに迷い込んでみてください。うちわ振りたくなる子が1人は絶対います。

 

 

 

 

 


SixTONES【寝起きドッキリ】人生初体験にハプニング発生!in沖縄

とりあえずこの動画の色気はおかしい。樹を起こすくだりは直視できないシーンしかない。

 


SixTONES【10万円アポなし旅】1泊2日弾丸バスツアー第3弾!

慎太郎の動物までホイホイする優しさは何なのマジで。 

 


SixTONES【緊急!京本企画】お絵かきでしりとり!

私をしんじゅり沼に突き落とした動画。「樹、楽しいね」だけエンドレスリピートしたい。

 


SixTONES - RAM-PAM-PAM (FocusCam @ Marine Messe Fukuoka "TrackONE -IMPACT-")

うぎゃああああああああ治安わるぅぅぅぅぅぅぅぅううううううって叫んだ。

 

 

そんなこんなで前回記事はあっちこっちそっちどっち??という方のために、こちらです。

 

tsukino25.hatenablog.com

 

 

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(vote垢さんに微々たる援軍を…!と思い、曲名もりもり記事名にしています)

 

 

普段は可愛い連中(ex アカシック)というバンド推し、モーニング娘。’20という女の子アイドル推しの私です。何卒。 tsukino25.hatenablog.com

理姫さんとまーちゃんのことばかり考えているアラサー女 is 私。

 

 

 

 

*1:そのあと、慎太郎のお兄さんにも色々あったのよ的な話まで発覚して私の中で少年ジャンプ説が絶対的なものになる。きょもしんじゅりの背負う運命なんて、君たちの道を阻む茨なんて、全部スト担が楽にしてやるよ…

*2:ハロプロを通ると「寺田」とか「光男」とか本名で呼びかち